「ハレ」と「ケ」の語源や違いとは?日本古来からつづく「日常」と「非日常」という観念 (2/3ページ)

我々日本人は古来より、「ハレ」の日には赤飯を食べて祝ってきた
普段の食事は、雑穀や漬物といった質素なものでしたから、これらの特別な食べ物が「ハレ」の象徴だったのです。また、使う器も日常とは違い、「ハレ」の日専用の特別なものが使われました。
一方、「ケ」とは、普段の生活そのものを指します。
学校に通ったり、家で勉強をしたり、友達と遊んだりする、いつもの毎日のことです。ただ、生活の中でうまくいかないことが起きた時、たとえば病気になったり、悲しいことがあったりすると、それを「ケガレ」と呼びました。
「ケガレ」とは、心や体が元気でない状態のことで、昔の人たちは、それをお祓いなどで清めて元の生活に戻すようにしていました。

この「ハレ」と「ケ」を大事にすることで、昔の人たちは生活にメリハリをつけていました。普段の「ケ」の生活をしっかり送りつつ、時々「ハレ」の特別な日を迎えることで、楽しみや元気を取り戻していたのです。
1603年頃にイエズス会が作った『日葡辞書』には、「ハレ」は「Fare」と表記され、「表立ったこと、人々が集まる所」と説明され、「ケ」は「Qe」と書かれ、「普通の、日常のもの」とされています。
これを見ても、昔の日本人が「ハレ」と「ケ」をはっきりと区別していたことがわかります。
今では、「ハレ」と「ケ」という言葉を使うことは少なくなりましたが、「晴れ舞台」や「晴れ着」などの言葉には、この考え方が残っています。