「べらぼう」サイコパス道廣登場!蝦夷地を巡り誰袖も渦中に…そして屁!屁!屁…6月1日放送のクセ強すぎ笑
幕府再建のため、蝦夷地の上知(あげち。所領召し上げ)を考える田沼意次(渡辺謙)。しかし蝦夷地を統治する松前道廣(えなりかずき)は「白天狗」こと一橋治済(生田斗真)と癒着しているため、一筋縄ではいきません。
誰袖花魁(福原遥)まで一枚かんで抜荷(密貿易)の証拠を探り、蝦夷地の上知計画はどのような展開を迎えるのでしょうか。
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【大河べらぼう】ロシアに強硬姿勢、反幕勢力と交流!蝦夷地に君臨した松前藩主・松前道廣(えなりかずき)の豪快すぎる生涯いっぽう耕書堂の蔦屋重三郎(横浜流星)は「雛形若葉」の失敗から、鶴屋や西村屋など老舗との実力差を痛感します。しかし型破りだからこそ「そうきたか!」でヒットを飛ばし続けた我らが蔦重、次なる「そうきたか!」の仕込みに入っているようです。
しかし戯作『御存商売物』の大ヒットで上り調子の北川政演(古川雄大)に対して、自身の『辞闘戦新根』をパクられたと御不満の恋川春町(岡山天音)は、酒宴の席で不満をぶちまけ、筆を折ってしまいました。このまま屁!コールを背に文芸界を去ってしまうのでしょうか。
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第21回放送「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」今週も気になるトピックを振り返っていきましょう!
指図の差に感じ入る蔦重
北尾重政のレクチャーを受ける蔦重&歌麿。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
鳥居清長「雛形若菜」の画風を喜多川歌麿(染谷翔太)に真似させた「雛形若”葉”」。しかし刷り上がった錦絵の質は雲泥の差。これでは売れるはずもありません。
絵柄は真似ることができても、摺師にきちんと色合いの指図ができるか否かで錦絵の質は大きく変わってしまうことを、北尾重政(橋本淳)に教えてもらいました。
重政「これが、まぁ錦絵の西村屋って言われる所以だね」
かつて西村屋与八(西村まさ彦)が「汚い手を使いやがって。しかし錦絵はそう甘くないよ」と言ったのは、単なる負け惜しみではなかったのです。
北川政演の『御存商売物』にしても、鶴屋喜右衛門(風間俊介)がヒットする戯作の指図をしたからこそ、大上上吉をとれたのでしょう。
こうしたノウハウを持っているのが老舗の強みであり、いわばベンチャー的存在であった耕書堂には足りないものでした。
二代目・大文字屋市兵衛
婿養子だけど、亡き養父と瓜二つな二代目・大文字屋市兵衛。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
大文字屋市兵衛(伊藤淳史)が亡くなった跡目を継いだ二代目・大文字屋市兵衛(伊藤淳史)。養子のはずですがお養父さんと顔がそっくりですね。
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狂歌師としても活躍し、その狂号を加保茶元成(かぼちゃの もとなり)、妻のまさは秋風女房(しゅうふう/あきかぜにょうぼう)と名乗ります。
※秋風とは夫婦仲の冷え込みを象徴するものですが、何だか不穏ですね。
後に相応内所(そうおうの ないしょ。養母)や棟上高見(扇屋宇右衛門)、俵小槌(大黒屋庄六)そして蔦唐丸(蔦重の狂号)らと結成した吉原連を主導しました。
へらぼうに米二粒(濁点)をくっつけて「べらぼう」のタイトル回収は巧みでしたが、やはりTPOは考えた方がいいかも知れませんね。
サイコパス松前道廣
火縄銃を構える松前道廣。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
粗相をした家臣の妻に乗せた的を火縄銃で射撃するというサイコパス・松前道廣(えなりかずき)。流石にこんな暴挙に及んだ記録はないようですが、視聴者の度肝を抜く演出でしょう。
松前道廣はよく言えば豪放、悪く言えば素行のよくない人物だったそうで、一橋治済や島津重豪(田中幸太朗)といった反幕閣的な人物と交流したり、吉原で豪遊を繰り返して松前藩の在世を傾けたりなどしています。
幕府からたびたび注意を受けても態度が改まることはなく、ロシアから通商要請が来てもこれを強硬に拒絶。また国後島や目梨地方でアイヌの叛乱が勃発した際は、妥協なくこれを鎮圧しました(クナシリ・メナシの戦い)。
寛政4年(1792年)に隠居して家督を長男の松前章広(あきひろ)に譲っても血気盛んで、寛政8年(1796年)にイギリスのプロビデンス号がアプタ沖(北海道洞爺湖町)に出没した際は、一戦交える気満々で出陣したそうです。
まさに北の暴れん坊といった感じですが、これからの活躍?に注目しましょう!
屁!屁!屁の狂歌オンパレード
狂歌会へ赴く皆様。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
「俺たちは、屁だぁ~!」
次郎兵衛兄さん(中村蒼)の屁をきっかけに、大田南畝(桐谷健太)のかけ声で始まった屁!コール。狂歌師らが次々と詠んだ屁!の歌を三つほど見てみましょう。
四方赤良(大田南畝)
七へ八へ へをこき井手の 山吹の
みのひとつだに 出ぬぞきよけれ
【歌意】七回も八回も屁をこいているが、山吹のように「実」の一つも出ていないと汚れることもない
本歌は「七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき」。
かつて太田道灌(おおた どうかん)が村娘に蓑(みの。雨具)を貸してほしいと願い出るも、村娘が「花が咲いても『実の』ならない山吹のように、我が家には『蓑』がございません」と和歌で答えたエピソードが由来です。
ちなみに井手とは古くから伝わる歌枕。現代の京都府井手町にあたり、山吹の名所として知られます。
元木網(ジェームス小野田)
芋を食ひ 屁をひるならぬ 夜の旅
雲間の月を すかしてぞ見る
【歌意】芋を食って屁をひる(こく。昼にかけて「堂々と屁をこく」意)のではなく、夜中に雲間の月をすかし見るように、こっそりすかし屁をするのだ。
堂々と屁をひって周囲の顰蹙を買うか、あるいはこっそりとすかして、誰かのせいになるのを期待するか……単純に奥ゆかしいとは言い切れませんね。
智恵内子(水樹奈々)
芋の腹 こき出でてみれば 大筒(おおづつ)の
響きにまがふ(まごう) 屁い(兵)の勢ひ
【歌意】芋を食って屁をこいてみれば、大砲と間違えそうなほどの勢いで響き渡った。
本歌は法勝寺入道前関白太政大臣「わたの原 漕ぎ出でてみれば 久方の 雲居にまがふ 沖つ白波」ですね。
こちらは完全に語呂のシンクロ率で勝負。本歌が持つ大海原のイメージなんて、影も形もありません。それでいて本歌にまがふ響きが実に心憎い一首と言えます。
こういうノリが許せるかどうかで本作に対する評価が大きく変わりそうですが……これから始まる天明狂歌の世界を、みんなで堪能していきましょう!
第22回放送「小生、酒上不埒にて」
果たして誰袖花魁は、どちらの味方か。それとも?。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
宴会で激怒した春町(岡山天音)は蔦重(横浜流星)からの仕事の依頼を拒んでいた。一方、誰袖(福原遥)は、意知(宮沢氷魚)に蝦夷地の件を探る代わりに身請けを迫るが…
※NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
歌麿大明神の会で欝憤をぶちまけてしまった恋川春町。彼が酒上不埒(さけのうえの ふらち。春町の狂号)として生まれ変わる様子が次週の見どころとなります。
春町先生の皮肉屋でめんどくさい性格とか、何だか他人事とは思えません。この愛すべき偏屈者が、再び世に認められる日を願うばかりです。
また誰袖が田沼意知に身請けを迫っていましたが、これがどのように土山宗次郎(栁俊太郎)へ鞍替えしていくのかを楽しみにしています。
トライ&エラーを通じてこれからも大きく成長していく蔦重。その姿に元気をもらって一週間を駆け抜け、次回放送も期待しましょう!
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