放出、杭全、喜連…読めますか?大阪の読みづらい地名に隠された歴史の裏話
2025年、万博開催に湧く「大阪」。「夢洲(ゆめしま)」「枚方(ひらかた)」など、大阪や周辺の地域出身でなければ、なかなか読めないような難しい地名が大阪には多いですよね。
今回の記事では、歴史と関わりのある大阪の難読地名について詳しくご紹介していきます。
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「放出」の由来は大きく2つあります。
1つめは、古代から中世にかけて、この周辺が河口湖から水が大和川や寝屋川の河流と合流し、旧淀川(現在の大川)へと注ぐ放出口になっていたからという説。
2つめは、天智天皇の時代の668年、道行という僧侶が、三種の神器のひとつである草薙(くさなぎ)の剣を盗み出す事件に由来するという説。
彼は新羅に逃げようとしたのですが、船が難破してしまいます。現在の放出あたりに漂着した道行は神様の怒りを恐れ、と剣を放ち出し(放り出し)ました。この「はなちだす」が訛って、「はなてん」になったと言われています。
「杭全」……読めますか?大阪市東住吉区にある「杭全」という地名は「くまた」と読みます。交通の要衝なのですが、なかなか一度では読めないですよね。地名の由来も諸説あります。
1つめは、くい(杭)をすべて(全て)打ってほかの土地と区別した、という過去から「くいをまったく打った」が「くまた」に変わった、という説。
2つめは、このあたりに古代住んでいた人が、百済(くだら、現在の朝鮮半島)から来た渡来人で、「くだら」が転じて「くまた」になったという説です。
ほかにも、平野川が西除川や東除川など複数の河川に分岐していた地形で、「川俣(かわまた)」が転訛したという説や、杙俣長日子王(くいまたながひこ)という人物に由来する説などもあります。
ちなみに、名前が渡来人に由来するという説がある地名はほかにもあり、大阪市営地下鉄「喜連瓜破(きれうりわり)」駅のある喜連(きれ)地区。渡来人の呼び名である「伎人(クーレ)」が住んでいた場所とされ、「伎人郷」というのがなまり、この地名になったと言われています。
なお「喜連」は、「呉(くれ)」が転訛したものという説もあります。日本書紀によれば、雄略天皇の時代に、「呉の客の道を作って、呉坂と名づける」という記載が見られます。
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