「祇園祭」後半クライマックスの後祭山鉾巡行・神幸祭などの行事と日程を解説〜今夏は祇園祭を極めよう

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「祇園祭」後半クライマックスの後祭山鉾巡行・神幸祭などの行事と日程を解説〜今夏は祇園祭を極めよう

夏の京都を舞台に繰り広げられる、八坂神社の祭礼で日本三大祭りの一つ「祇園祭」。

そのハイライトは、7月17日と24日に行われる山鉾巡行(やまほこじゅんこう)と思われがちですが、実は祭りは7月1日から31日までの1か月間にわたって執り行われ、その間、さまざまな神事が催されます。

本稿では「祇園祭」の後半のクライマックスである「後祭山鉾巡行」と「還幸祭・神輿渡御」を中心に、その行事と日程についてご紹介します。

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祇園祭の前半クライマックス前祭山鉾巡行・神幸祭までの行事と日程を一挙紹介〜今夏は祇園祭を極めよう

神事や行事は一般の人も見たり参加したりできるものがありますので、下記の日程の中から興味があれば、ぜひ京都に赴いてみましょう。

祇園祭後祭宵山(PIXTA)

「後祭山・鉾建て」から「後祭曳き初め・山舁き初め」

祇園祭の後祭は、7月24日(木)の「後祭山鉾巡行」に先立ち、7月18日(金)に山鉾の組み立てが行われる「後祭山・鉾建て」からスタートします。

「後祭山・鉾建て」は、21日(月・祝)まで行われ、前祭同様に収蔵庫から取り出した山鉾の部材を、釘を1本も使わず、荒縄などを用いる縄絡みといわれる伝統技法で組み立てられ、懸装品(けそうひん)などの飾り付けも行われます。

北観音山の山鉾建て

山を構成するのは、真松(真杉)・朱大傘・御神体・御幣・山籠(欄縁)・水引・前掛(前懸)・胴掛(胴懸)・見送・裾幕・角房・角房掛金具(角金物)・担棒などの部分です「山・鉾建て」は、そのような部分を組み立てる作業をいいます。

大型の山鉾の組み立ては、作事三役と称される手伝い方・大工方・車方が担当。先ず、手伝い方が山鉾の基礎構造ともいえる胴組(櫓組)を組み立てます。次に、大工方が山鉾の上部に当たる鉾屋根・囃子台を組み立て、最後に車方が飾り付けを終えた山鉾に車輪を取付けて山鉾は完成です。

山鉾建てでは7月19日(土)に、北観音山と南観音山にて左京区の鳴滝で伐採した2本の真松をジャンケン・くじ引きで選ぶ「松取式」が行われます。

後祭の松取式

伝統的な技法を目の前で見ることができる「山鉾建て」。大型の山鉾が組み立てられる様子を見たいのであれば、北観音山・南観音山・大船鉾が並ぶ、新町通がおすすめです。山鉾は18日(金)・19日(土)から組み立てが開始されますが、山鉾によって日程が異なりますので最新情報を確かめてから訪ねてみましょう。

20日(日)には、組み立てられたばかりの山鉾を本番さながらに曳く「後祭山鉾曳き初め・山舁き初め」が行われます。

橋弁慶山の山鉾曳き初め・山舁き初め

場所は、北観音山・南観音山・大船鉾は新町通、鷹山は三条通で行われ、見るだけでなく一般の人々も“曳く”体験が可能。山鉾により天候や曜日によって異なりますので、こちらも最新情報を確かめましょう。

巡行直前の「後祭宵山」から「煎茶献茶祭」

「後祭宵山」では、21日(月)の宵々々山、22日(火)の宵々山、23日(水)の宵山にかけて、山鉾町の町家などで家宝の屏風などを披露する「屏風祭」が行われます。これは、各家が秘蔵する家宝を虫干しも兼ねて飾るという伝統に基づくものです。

「後祭宵山」は「前祭宵山」とは異なり、歩行者天国の実施や屋台の出店はありません。しかし、山鉾に灯された駒形提灯の下、囃子方による祇園囃子に耳を傾けながら、会所飾りを鑑賞したり、厄除けちまきやオリジナルグッズを購入したりと、宵山本来の風情をじっくりと味わえるのが後祭の魅力です。

後祭の宵山風景

23日(水)の午前9時からは、八坂神社にて「煎茶献茶祭」が行われます。京都の煎茶道6流派である小川流・玉川遠州流・皇風煎茶禮式・瑞芳菴流・泰山流・賣茶本流各家元の輪番奉仕により、煎茶を点てて神前に供える行事です。

午後2時からは役行者町にて、「役行者山護摩焚き」が行われます。聖護院門跡(しょうごいんもんぜき)の山伏が路上に設けた護摩壇で、宵山期間中に奉納された護摩木を焚き上げ、祈願成就を願うとともに山鉾巡行の安全を祈願する行事です。

南観音山あばれ観音

祇園祭唯一の奇祭といわれる「南観音山あばれ観音」が、同日深夜11時頃から行われる予定です。南観音山では午後7時~9時30分に、山鉾とその周辺で祇園囃子を奏で巡行当日の晴天を祈願する日和神楽が行われますが、その後に例年「あばれ観音」が行われます。

布で包んだご神体・楊柳観音像を御輿に黄色い布で縛り付け、担ぎ手が激しく揺すりながら町内を3周走り回り、最後に南観音山の脇で神輿を担ぎ上げて終了です。この神事には、南観音山の観音様に巡行の際に静かにしてもらうために行うと伝えられます。

「後祭山鉾巡行」から「還幸祭・神輿渡御」

24日(木)の午前9時30分から、「後祭山鉾巡行」がスタートします。烏丸御池を出発し、橋弁慶山を先頭に11基の山鉾が御池通・河原町通・四条通を巡行。前祭同様に、巡行中にくじ改め・辻回し・舞妓献酒が行われます。

後祭山鉾巡行の大船鉾

また午前10時からは「花傘巡行(はながさじゅんこう)」が、下京中学校成徳学舎を出発。高辻通を東に進み、烏丸通を北上、四条通を東に進み、御旅所でくじ改めが行われ、さらに四条通を東進して八坂神社に向かいます。

花傘巡行

「花傘巡行」は1967(昭和41)年に、山鉾巡行が合同巡行になった際、後祭巡行の代わりに山鉾の原型を再現するために始められました。2014(平成26)年に後祭巡行が復活した後も、中止されることなく続けられています。

この巡行では、花傘・子供御輿・獅子舞・鷺舞・児武者・祇園囃子・祇園田楽・馬長稚児・花街の屋台などが行列に加わります。

そして午後5時から、3基の神輿が四条御旅所から氏子町を回り、又旅社(御供社)を経由して八坂神社に戻る「還幸祭(かんこうさい)」および「神輿渡御(みこしとぎょ)」が行われます。

還幸祭・神輿渡御

3基の神輿は大政所御旅所拝礼後、又旅社で奉饌祭が行われた後、別々のルートで10時から11時の間に八坂神社に戻り、到着後に御神霊遷しが行われるのです。

「狂言奉納」から「神輿洗」・「疫神社夏越祭」

祇園祭のクライマックスというべき「還幸祭」および「神輿渡御」が終わった後も祇園祭は続きます。

28日(月)の午後8時頃から四条大橋で、「神輿洗(みこしあらい)」が行われます。10日(木)と同様に午後6時から八坂神社から四条大橋までを松明で清め、3基の神輿の内、中御座神輿を八坂神社から四条大橋まで担いで神用水で清めるのです。その後、神輿は八坂神社に戻り、神輿庫に収められます。

そして、29日(火)午後4時より八坂神社にて、祇園祭の終了を奉告し神恩に感謝する「神事済奉告祭(しんじすみほうこくさい)」を斎行。同祭はかつて祇園祭を締めくくる最後の行事でしたが、現在は31日(木)午前10時から斎行される「疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)」で、祇園祭はフィナーレを飾ります。

疫神社夏越祭(PIXTA)

この行事は、蘇民将来を祀る八坂神社の境内摂社・疫神社で、鳥居に取り付けられた茅輪を参拝者がくぐり、護符が授与されるのです。

さて、祇園祭の1ヶ月にわたる行事と日程をご紹介しました。それぞれの神事・行事にはとても重要な意味があり、すべてが揃ってこそ「祇園祭」が成り立ちます。

今年の夏は京都に赴いて、日本三大祭りに数えられる「祇園祭」の奥深さを感じてみてはいかがでしょうか。

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