日本人はなぜ蛇を神と見なしたのか?古くから日本に息づく「蛇信仰」の実態 (2/3ページ)
蛇の特殊な生態系が、当時の日本民族の中で徐々に「生」と「死」の象徴として神格化され、信仰の対象となっていった可能性は否定できない。
「古事記」に残る記載「ヤマタノオロチ」日本の自然信仰(自然物・自然現象を崇拝、もしくはそれらを神格化する信仰の総称)において様々な形で登場する蛇。
その代表的な例が、「古事記」や「日本書紀」に神話上の生き物として登場する8つの首をもつ巨大な蛇「ヤマタノオロチ」。
越国(現在の福井県敦賀市から山形県庄内地方の一部に相当する地域)に巣食う怪物で、人間の娘を喰らい人々を悩ませていたが、出雲国(現在の島根県東部に相当する地域)の上流に降り立った「須佐之男命(スサノオノミコト)」によって退治されたという神話はとても有名だ。
このヤマタノオロチも蛇信仰の一種であり、河川や山といった自然が、時に起こす人知を超えた驚異を蛇に見立てて神格化した存在と考えることができる。