【べらぼう】一橋治済の罠にはまった田沼意次と蔦重が迎える運命の時「天明の打ちこわし」勃発!

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【べらぼう】一橋治済の罠にはまった田沼意次と蔦重が迎える運命の時「天明の打ちこわし」勃発!

一度は老中の座を勇退したものの、御三家(水戸・尾張・紀伊)と一橋治済(生田斗真)による追及が田沼意次(渡辺謙)を襲います。

高岳(冨永愛)の機転によって御三家と一橋の離間(分断工作)に成功し、裏の老中首座として幕政に復帰した意次ですが、松平定信(井上祐貴)の策にかけられてしまいました。

いつまで経っても大坂からの米が届かない……「米がなければ犬を食え」というデマさえ飛び交い、民衆の怒りは頂点に達します。

大切な人たちを「世に殺された」新之助(井之脇海)らは、ついに打ちこわしを決意。田沼の犬と批判された蔦重(横浜流星)は、亡き源内の遺訓により「我が心のまま」に立ち上がるよう、新之助に幟(のぼり)の布を渡すのでした。

ついに来ました「天明の打ちこわし」。

【べらぼう】人々の怒りが頂点に…田沼意次を失脚に追い詰めた「新之助の義」天明の打ちこわしとは?

江戸っ子らしく、カラッとした打ちこわしの幕開けです。それでは今週も、気になるトピックを振り返っていきましょう!

一橋と御三家の確執

将軍の父となり、おごり高ぶる一橋治済を牽制する御三家たち。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。

将軍(徳川家斉)の父として絶大な権力を振るえるかと思ったのに、そうは御三家が卸しませんでした。

徳川宗睦(むねちか。尾張) 徳川治保(はるやす。水戸) 徳川治貞(はるさだ。紀伊)

彼らは基本的に田沼を快く思っていないものの、かと言って一橋の専横を認めている訳でもありません。

敵の敵はやっぱり敵だけど、巧く利用すれば味方よりも頼もしい……老獪な田沼と高岳の絶妙なさじ加減で、一橋に掣肘を食らわせたのです。

一橋の黒い箱

御三家の反感を買ってしまった一橋。まだ調子に乗るのは時期尚早だったのかも知れません。

不貞腐れる一橋の元へ、大崎(映美くらら)がやってきます。

「あの女狐(めぎつね。高岳)の浅智恵でしょう」

自己紹介かな?と思ったのはここだけの話し。一橋は彼女に黒い箱を渡しました。

中身を見て「……かしこまりました」またいつも?の毒殺でしょうか。

また大崎が持ちかけた「面白い話」とは、今後の伏線か、それとも今回中で回収されているのか不明です。

参考:

第11代将軍・徳川家斉に仕えた大奥 御年寄・大崎(映美くらら)の生涯をたどる【大河ドラマ べらぼう】

田沼派の老中・阿部正倫(須田邦裕)とは

阿部を老中に立て、御政道の建て直しを図る意次。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。

松平定信の代わりに老中となった田沼派の阿部正倫(あべ まさみち)。かれは備後国福山藩(広島県福山市)ほ第四代藩主でした。

老中に抜擢されたはいいものの、彼は自分の就任祝いとして、領民に特別税を課したそうです。

「「「ふざけるな!」」」

生活苦にあえいでいた領民たちは一斉蜂起。後世「天明大一揆」が勃発しました。

てんやわんやの中、田沼政権の崩壊に伴って失脚。領国の建て直しに着手したものの、あまりの荒廃ぶりに愕然とします。

見る限り、なかなかの暗君だったようですが、今後の活躍?に期待しましょう。

「百文三合」現代だといくらくらい?

米が1キロ1万円オーバーって……(イメージ)

劇中ではどんどん米価が高騰し、最終的には百文で三合まで値上がりしていました。

この百文三合とは、現代の金銭価値でいくらくらいになるのでしょうか。

江戸時代の貨幣価値は諸説あるものの、ここでは一文が約48円とします。

つまり百文≒約4,800円で三合(約450グラム)、一合(150グラム)あたり約1,600円でした。

これを1キロ(1,000グラム)に換算すると、約10,666円となります。

米価高騰が深刻化している令和7年(2025年)の米1キロの単価は約800〜1,000円(新米や備蓄米、外国米などは除く)。

時代による物価事情を補正しても、当時の米価がいかにべらぼうだったかが解ります。

「かたじけ茄子は花までよし」

かたじけ茄子は、花までよし(イメージ)

長屋のみんなに米やら酒を寄付する蔦重。せっかくの好意にもかかわらず、田沼政権時代に成功していることから、やっかみの罵声を吐きつけられます。

そんな中、新之助と交わした
「かたじけ茄子(なすび)は花までよし」
というジョークの意味が気になりました。

茄子は実が美味しいのはもちろん、花も生薬として打撲や肌荒れ、二日酔いなどに効くとされます。

確かに茄子は花までよい(役立つ)のでした。

ちなみに「親の小言と茄子の花は 千に一つの無駄もない」という諺(ことわざ)があります。

これは茄子の花が咲くと、たいてい実がなることから、無駄がないと喜ばれたのです。

お正月の初夢で「一富士二鷹三茄子(〜さんなすび)」と重んじられるのも納得でしょう。

第九代将軍・徳川家重の遺言?

第九代将軍・徳川家重(画像:Wikipedia)

「将軍の身内は老中になれない」

大奥からそのような決まりを持ち出され、一橋は苛立ちます。

一体誰が決めたのか……聞けば第九代将軍・徳川家重(いえしげ。家治の父)の遺言とのことでした。

「家重、ハッ!」

あろうことか諱(いみな。本名を直接呼ぶのは無礼とされた)で呼び捨てた一橋。

家重は言語不明瞭(どもり)で病気のため頻尿だったことから、小便公方(〜くぼう)等とあだ名されていました。

参考:

人々に愛された小便公方?志村けんのバカ殿様のモデルとされる第9代将軍・徳川家重

それで一橋はバカにしたのですが、ここに彼の驕りが表れています。

ちなみに家重がそのような遺言を遺した記録は見当たりませんが、彼は田沼を重用するように遺言していました。

これを(かなり強引に)拡大解釈したのかも知れませんね。

神君家康公の遺徳

神君・徳川家康公(画像:Wikipedia)

その一方で「神君・家康公」と田沼が口にした時は、さすがの一橋も頭を下げて敬意を表しています。

しかしこれは大義名分に過ぎず、都合が悪くなれば呼び捨ても厭わなかったのかも知れません。

歴代将軍は誰もが等しく尊い存在であり、個々の資質や業績によって態度を変えてよいものではないでしょう。

こうした態度を目の当たりにして、周囲はますます一橋に対する警戒心を強めたことと思われます。

貧民に化けて大衆を煽る二人

打ちひしがれる蔦重を、物陰より窺う一橋治済。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。

何とか田沼政権を崩壊させようと、一橋は丈右衛門だった男(矢野聖人)と組んで猿芝居を打ちました。

「米がなければ犬を食え」

丈右衛門だった男に見覚えのある蔦重は、その策に陥らぬよう新之助を宥めるものの、とうとう新之助はキレてしまいます。

「お上のお考え、しかと受け取った」

もはや話し合いは無駄と判断し、武力蜂起を決断したのでしょう。

何とか止めようとした蔦重は袋叩きに。この光景、第1回放送以来かも知れません。

「俺は、ふくと坊は世に殺されたと思うのだ」

米を売らぬ米屋が罰せられないのは、罰する権力者がグルになっているから。

世の中すべて金ばかり。田沼政権が生み出した拝金主義の御政道に、庶民の怒りは満ち満ちていました。

蔦重が提案した、江戸っ子らしい打ちこわし

打ちこわしに立ち上がった新之助たち。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。

困窮する者たちに言葉もなかった蔦重は、我が心のままに打ちこわしを応援します。

モノを盗んだり、人を傷つけたりすれば重罪ですが、火事と喧嘩は江戸の華。

血なまぐさい斬り合いや殺し合いは野暮なお侍さんに任せて、我々はカラッと江戸っ子らしく抗議してやろう。

我々は罪人ではない。ただ世の不正に怒りの声を上げる義をもって、打ちこわしを敢行するのみ。

勿視金可視萬民(カネをみるなかれ、万民をみるべし)

為世正我々可打壊(世を正さんため、我々は打ち壊すべし)

新之助の義憤が、白い幟に雄々しく大書されました。

かくて世の腐敗を打ち壊したい民衆の怒りが、天明の打ちこわしの幕を開けたのです。

第33回「打壊演太女功徳(うちこわし えんためのくどく)」

第33回放送「打壊演太女功徳」。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。

打ちこわしが発生し、蔦重(横浜流星)は、意次(渡辺謙)のもとを訪れ、ある策を進言する。一橋邸では治済(生田斗真)が定信(井上祐貴)に、正式な老中就任を告げるが…

※NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」公式サイトより。

時代劇のサブタイトルに現代横文字(エンタメ。エンターテイメント)を入れるセンスが面白いですね。

誰も捕まらず、誰も死なないことを目指した蔦重たち。しかし願いも虚しく、打ちこわしによる死者が出てしまいました。

果たしてどんな結末を迎えるのか、心して見守りましょう。

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