「べらぼう」歌麿の肩組みにネット歓喜!大崎が毒饅頭を食べた理由、グニャ富とは?史実を元に解説

Japaaan

「べらぼう」歌麿の肩組みにネット歓喜!大崎が毒饅頭を食べた理由、グニャ富とは?史実を元に解説

亡き恋川春町(岡山天音)の菩提を弔うため、チーム写楽は「平賀源内(安田顕)が生きている」かのような役者絵を世に送り出しました。

躍動感あふれる謎の絵師登場に、源内生存説が世に巻き起こり、傀儡好きこと一橋治済(生田斗真)を江戸市中におびき出すまでは成功します。

しかし既に見抜かれており、松平定信(井上祐貴)らチーム越中守ともども毒饅頭によって返り討ちに遭ってしまいました。

写楽ブームの立役者として渦中に巻き込まれてしまった蔦重らの「仇討ち」は、このまま潰えてしまうのでしょうか……?

それでは第46回放送「曽我祭の変」、今週も気になるトピックを振り返って参ります。

歌麿の告白&肩組みにネット歓喜!

蔦重に告白する歌麿。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

「好きだからさ」

戻ってきた歌麿(染谷将太)が、積年の思いを蔦重(横浜流星)に告白。おていさん(橋本愛)にかこつけてはいましたが、明らかに自分の本心をかぶせていました。

「恋文の返書」こと「歌撰恋之部」について蔦重から感想を聞かれると、彫りも摺りも、まるで自分が指図したかのようだったと嬉しいコメントを返しています。

「よその本屋はみんな優しい。だから何も言わないが、面白くない。蔦屋の無茶が恋しくなった」

なんて言うものだから、蔦重も気をよくして(しかし若干遠慮気味に)、

「またとびきりの無茶、言ってもいいか?」

などと言い出しました。矢立(筆記用具入れ)を手渡した瞬間、多くの視聴者が湧きたったのではないでしょうか。

そして写楽の絵が完成しました。みんなが持ち場へ戻り、歌麿と蔦重が二人きりになると、歌麿は満面の笑顔で蔦重の肩を叩きます。これです、これ。これこそが、視聴者の一番見たかった光景でした。

今まで蔦重から歌麿へ一方通行だった「情」が、初めて歌麿から返されたのではないでしょうか。果たして歌麿から蔦重へ一方通行だった「業」が蔦重から返されることはあるのかないのか……。

「一橋ばかりが得をしている」…若き将軍の葛藤

家斉の葛藤をねじ伏せた一橋治済。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

自分の子供が流れてしまうのは、亡き徳川家基(奥智哉)の祟りではないか。そもそも徳川の中で一橋家ばかりが得をしていて、多くの怨みを買っているのではないか……。

若き将軍・徳川家斉(城桧官)はそんな葛藤を抱いているようです。しかし父・治済は強引な理屈で説得します。

身体の弱い家重系の者たちにすれば、むしろ将軍位を継承してくれて感謝しているはず。よもや家基は恩人に祟るようなことはするまい……家斉が言葉を失うや否や踵を返し、立ち去っていく姿に、将軍への敬意などまるでありません。

しかし家斉はこのまま沈黙を続けているのか、気になる展開が挿入されました。ラスト2回において、これがどんな伏線として活きて来るのでしょうか。

鶴屋さんの厚い信頼

歌麿に多くの役者を見学させたいが、歌麿一人だと写楽の正体がバレてしまう……そこで蔦重は鶴屋さん(風間俊介)を引っ張り出しました。

やりとりの内容はさておき、今回の特筆は鶴屋さんが蔦重に対して寄せている信頼です。

「言ったように言えば、金一帯(小判をひと帯ぶん=25両)と言われりゃ……」とは言っていますが、なかなか信じられるものではありません。

つまり鶴屋さんは、蔦重を

一、意図が読めないけど、何かちゃんとした考えがあるはずだ。

一、払うと言った以上、金一帯をちゃんと払ってくれるはずだ。

と信じているのです。もちろん日本橋の仲間として、昨日今日でないつき合いもあるでしょうが、厚い信頼があってこそ成立した連携プレイと言えます。

物語の進行上、あえて種明かしをする場面は描かないでしょうが、きっと蔦重は鶴屋さんの信頼に応えるはずです。

あの源内風の男は何者?蔦重の父親?

「写楽」完成をみんなで見届ける。ここに「親父」はいないことから、恐らく今後も登場はしない。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

芝居の稽古を見学するために、歌麿だけでなくチーム写楽の絵師たちをぞろぞろ引き入れた蔦重。その中に「あぁ、げんな……いや、うちの親父なんです。近ごろ戻ってきまして」と、わざとらしく源内風の男を紛れ込ませました。

結局、彼は何者だったのでしょうか。まぁ何者であっても、恐らく物語の都合上は関係ないものと予想されます。

先週の予告編でも、わざとらしく源内風の髷を出していましたが、このような釣りを真に受ける視聴者はいないでしょう。

だからどうでもいいのですが、せっかくなので、蔦重の「親父」について少しまとめておきたいと思います。

蔦重の父親は丸山重助(まるやま じゅうすけ)と言い、尾張国から江戸へ出てきて広瀬津与(つよ。高岡早紀)と結婚しました。

まだ蔦重が幼いころに喜多川家へ養子に出すも、親子関係は良好で、後に蔦重が日本橋へ進出した後に父母とも迎え入れています。

だからとっくに出てきてもいいはずですが、物語の都合上、今さら実の父親を出すこともないでしょう。

ただ「源内が生きていたら、このくらいの年齢だろう」という人物を、適当に見繕ってきたのだと考えられます。

勝川春朗がもたらした?遠近法と陰影の技法

かくして「写楽」は生まれた。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

チーム写楽が順調に稼働する中、ようやく見つかった勝川春朗(くっきー!)。相も変わらず個性的な言動が目立つ中、蔦重と歌麿に新たなヒントをもたらしました。

「ド~ン、キュッ、キュッ!」

蘭画は手前がド~ンで、奥がキュッキュ!手前に出ているものが大きく、奥のものは窄まって見える……つまり遠近法が表現されていると言いたいのでしょう。

このド~ン、キュッ、キュッがもたらす極端な印象こそ、源内らしい蘭画風役者絵を引き立てるヒントとなったのです。

加えて蔦重は蘭画に縁取り線がないことに着目。それなら対象物の輪郭線を色つきにし、影をつけることで立体的な表現を可能としました。

遠近法と陰影の技術は水墨画でも既に使われているように思いますが、ともあれこの気づきが、写楽の絵をより活き活きと動かすことになるのです。

「これが、写楽……」「こりゃ、見入っちまいますよねぇ」

写楽って、すげぇなぁ……みんなの個性や技術を結晶させた一枚の「写楽」。今回最もテンションが高ぶった方も多いのではないでしょうか。

こういう創作の喜びを、もっともっと感じさせて欲しいですね!

「東洲斎」写楽の名付け親は松平定信?

「写楽」デビュー28作品が勢ぞろい。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

「名に東洲斎を加えよ」「写楽は東洲、江戸っ子。これは江戸の誉れとしたい!画号は東洲斎写楽とせよ」

相も変わらず、エッラそうに指図する松平定信でした。東洲とは江戸の東にある中洲だから、八丁堀か築地あたり。いかにも江戸っ子が住んでいそうな場所と言えるでしょうか。

でも、本当は黄表紙などの通俗文化が大好きな定信が心から喜んでいることだけは伝わりました。

さて、本作では定信が「東洲斎」写楽の名付け親となった設定となっていますが、実際はどうだったのでしょうか。

「東洲斎」写楽の画号が生まれた由来は諸説あり、特に有力なのが写楽の正体とされる斎藤十郎兵衛(さいとう じゅうろべゑ)の名前からとったという説です。

斎藤十郎兵衛のうち、斎藤十の部分を並べ替えると……。

藤(とう)→東(とう) 十(じゅう)→洲(しゅう、じゅう) 斎(さい)→斎(さい)

となるのだとか。斎藤十郎兵衛は八丁堀に住んでいたので、二重の意味を持っていたと言えるでしょう。

グニャ富こと中山富三郎(坂口涼太郎)とは何者?

グニャ富を後世に知らしめた写楽の一作。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

写楽の絵によって、えげつないほどリアルに描かれたグニャ富こと中山富三郎(なかやま とみさぶろう)。劇中では坂口涼太郎のテンパり具合が絶妙でした。

富三郎は宝暦10年(1760年)に市川幾蔵(いくぞう)の子として生まれ、初代中山文七・四代目松本幸四郎に師事します。

親子で江戸にやって来たのは安永9年(1780年)、市村座で人気を博し、寛政初期には江戸と上方の両方で名声を勝ち取りました。

グニャ富というあだ名の由来は、顔がグニャついていたから……というひどいもの。しかし観客に与えるインパクトは絶大で、演技の実力が本物とあれば、かえって人気が高まったのも当然と言えるでしょう。

今回限りの登場で終わるのか、それとも後2回も妙演を魅せてくれるのか、楽しみですね!

大崎はなぜ毒饅頭を食べた?

生きるために定信の間者となった大崎。しかしその決断が死を招くことになる。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

松平定信陣営に捕らわれ、間者として一橋治済の元へ戻った大崎(映美くらら)。何とか治済を江戸市中まで引っ張り出すことには成功したものの、裏切りを見抜かれてしまいます。

「これを食そう。そーなーたーがーなー」

治済が大崎に手渡したのは毒饅頭。大崎も、それを食べれば命がないことは察していたはずです。それではなぜ、彼女は毒饅頭を食べたのでしょうか。

一、断ったところで、どうせ殺される。

一、他に行き場はないし、誰も守ってはくれない。

一、仮に逃げ延びられた場合、身内が被害を受けかねない。

毒饅頭を手に、大崎はこうしたことから覚悟を決めたのだと思われます。

これまで毒を用いて多くの者を殺めてきた大崎にとって、因果応報と言うべき末路でした。

第47回放送「饅頭(まんじゅう)こわい」

第47回放送「饅頭(まんじゅう)こわい」。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。🄫NHK

治済(生田斗真)の毒まんじゅうで定信(井上祐貴)たちは窮地に陥る。だが蔦重(横浜流星)の驚きの策により、将軍家斉(城桧吏)を巻き込んだ仇討ち計画が再び動き出す…

※NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。

写楽騒ぎによって、政争のターゲットにされてしまた蔦重たち。いくら「お武家様の事は関係ない」と言ったところで、降りかかる火の粉は払わねばなりません。

ラストで登場したのは治済?それとも影武者(そっくりさん)?あるいは赤の他人、ということはないでしょうが……。

果たして蔦重が繰り出す驚きの策とは一体何なのか、来週も「そうきたか!」に期待です。

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

「「べらぼう」歌麿の肩組みにネット歓喜!大崎が毒饅頭を食べた理由、グニャ富とは?史実を元に解説」のページです。デイリーニュースオンラインは、中山富三郎グニャ富斎藤十郎兵衛勝川春朗一橋治済カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る