織田信長が小姓を呼びつけておいて「何でもない」実は“試して”いた、信長の繊細すぎる人材登用術

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織田信長が小姓を呼びつけておいて「何でもない」実は“試して”いた、信長の繊細すぎる人材登用術

天下布武を唱え、戦国乱世を駆け抜けた織田信長。楽市楽座や鉄砲活用、桶狭間の奇襲など革新的かつ豪胆なイメージが強い人物ですが、意外と繊細な一面も兼ね備えていました。

今回は『備前老人物語』から、信長の繊細さが垣間見える日常エピソードを紹介したいと思います。

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呼びつけておいて「何でもない」

織田信長(画像:Wikipedia)

ある日のこと。信長は小姓を呼びつけました。

「誰かおらぬか」

呼ばれた小姓は部屋に入り「何用にございましょうか」と信長にうかがいます。

ここで何か用を申しつけるかと思いきや、信長は「いや、何でもない」と答えました。

小姓は不思議そうな顔をしましたが、来るまでの間に解決してしまったのかも知れません。

小姓は「また御用の際は、お呼びつけくださいませ」と言って部屋から退出したのでした。

そして信長は少し時間が経ったころ、再び「誰かおらぬか」と小姓を呼びつけます。小姓は交代していたようで、別の小姓が部屋に入ってきました。

「何用にございましょうか」とのうかがいに対して、信長は又しても「いや、何でもない」と答えます。

その小姓も「また御用がございましたら、お呼びつけくださいませ」と退出しました。信長は、いったい何をしたいのでしょうか。

ようやく分かった信長の真意

信長の真意に気づいた三人目の小姓(イメージ)

またしばらくして、信長は小姓を呼びつけました。

「誰かおらぬか」

三人目の小姓も部屋に入り「何用にございましょうか」とうかがいます。

信長は今度も「いや、何でもない」と答えました。本当に、何が目的なのでしょうか。

「また何か御用の折は、お呼びつけくださいませ」と三人目の小姓が退出しようとして……。

部屋の隅にゴミが落ちているのを発見。彼はこれを拾ってから退出したのでした。

このゴミ、実は信長が用意したもの。呼びつけた小姓が退出する際、これに気づくか(拾うか)試していたのです。

呼ばれたからやって来て、何もないからそのまま帰るのでは能がありません。

冷静に周囲を見て状況をとらえ、自分にできることを実行する才覚を見抜こうとしたのでした。

かくして三番目の小姓が、信長から重く用いられたのは言うまでもありません。

終わりに

今回は信長が小姓たちを試したエピソードを紹介してきました。

信長と言えば「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」の歌に表される激しいイメージが先走るものの、冷静な判断や的確な行動を評価する繊細な一面もあったようです。

現代に生きる私たちも、冷静な判断力と的確な行動力で、周囲の評価や人生の成功を勝ち取りたいものですね。

※参考文献:

笠谷和比古『武士道 サムライ精神の言葉』青春出版社、2008年8月

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