かぐや姫の月は近かった?毎年3.8cm遠ざかっている月…離れすぎると地球の未来はどうなる
電気を手にする前は、人は月明かりだけで夜を過ごしたというけれど、それって暗すぎない?と思ってしまいますよね。しかし、月は今よりも、実際にもっと近くにあったのです。
なんと月は1年に3.8センチずつ地球から離れていっているのだそう。遠い未来、月は物語上の存在になってしまうのでしょうか。
この「3.8cm」という距離は、アポロ計画で月面に置いてきた「レーザー反射鏡」を使って、地球からレーザーを放ち、戻ってくるまでの時間を計ることで測定されています。
現在の月と地球の距離は約38万キロ。数十億年前、その距離が約2万キロの時代は、1日の長さは約4時間ほどだったといわれます。
月の引力が、地球の自転軸の傾きを23度に保ち自転を鈍らせることで、地球の気候の調節し潮の満ち引きを生み出しています。しかしこの「潮の満ち引き」こそが、月を遠ざけている原因なんだそう。一体どういうこと?段階を追って説明しましょう。
潮の満ち引きと自転の関係
月は地球の重力で海を引き寄せています。 地球は自転していますが、海の水は月の重力に引っ張られているため、自転しようとする地球に対して「ブレーキ」をかけるような摩擦が生じます。これを「潮汐(ちょうせき)の摩擦」といいます。
地球の自転➡ 少しずつ遅くなる(100年で約0.002秒)。
海のふくらみ➡ 自転に引きずられて、月よりも少し「先」へ進みます。
ここで不思議な物理のルールが登場します。 地球の自転がブレーキで遅くなると、その失われた回転エネルギー(角運動量)はどこへ行くのでしょうか?
実は、月へと受け渡されるのです。
地球の「海のふくらみ」が、月を前方へグイグイ引っ張る。 月がエネルギーをもらって加速する。 遠心力が強まり、月はより外側の軌道へと押し出される。なんだか一般人からすると、想像してもよくわかりませんね…。
月が離れるとどうなる?
月が離れすぎると、月による地球の自転軸を安定させる「おもし」の役割が果たされず、地球の自転が速くなり1日の長さがどんどん短くなります。
また、地球の地軸がグラグラと不安定になり、強風や砂嵐が吹き荒れるなど異常気象が起き、生命が住みにくい環境になる可能性が大いにあります。
数十億年後、地球の自転と月の公転が同期(同じ速度になる)すると、月は離れるのをやめます。その頃には、地球の特定の場所からしか月が見えないという状態になります。
月や「かぐや姫」の不思議また、月は地球の4分の1ほどの大きさがあり、衛星としては大きすぎるといわれています。たとえば火星の2つの衛星は火星の100分の1以下のサイズで地球とほぼ同じ大きさの金星には、衛星すら存在しません。それも月の大きな謎ともなっています。
また月の昔話と言えば『竹取物語(かぐや姫)』ですが、平安時代の初期(9世紀後半から10世紀前半ごろ)と言われています。実はこの物語、正確な作者や成立年は分かっていませんが「日本最古の物語」と呼ばれています。
その理由として『源氏物語』(11世紀初め)の中で、作者の紫式部が「物語の出で来はじめの祖(おや)」、つまり「物語の元祖」として『竹取物語』を紹介していることが挙げられます。
「月には高度な文明を持つ不老不死の民がいる」という設定。 空飛ぶ車(飛車)が迎えに来る。 燃えない布、龍の首の玉など、異国や伝説の不思議なアイテム。かぐや姫がお話の中で天皇に渡した「不老不死」の薬など、もしかしたら月には高度な文明を築いた異星人がいて、地球にきたのかも?と思いたくなりますね。
竹取物語が成立した時代は、現在より月が48mほど近かったので、より月の輝きが際立っていたことでしょう。
参考:JAXAなど
日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan