ベテランが辞めると、会社の知識も一緒に辞めていく。ゼットリンカー、製造業の社内文書数百件をAIで検索可能にしたRAG構築事例を公開。 (2/5ページ)
1つの索引に全文書を放り込むのではなく、用途別に検索体験を最適化することで、どちらの用途でも実用になる精度を狙いました。
■ 導入前の課題
社内に蓄積された数百件の文書・資料が人力で管理されており、必要な情報を探すのに時間がかかっていました。加えて、次の課題が生じていました。
・検索の手がかりがファイル名やフォルダ構成に依存しており、過去の経緯を知る担当者でなければ目的の資料に辿り着けない状態が続いていた
・製造業特有の暗黙知や、長年の業務改善で蓄積された知見がベテラン社員の頭の中に集中しており、異動・退職とともに失われるリスクを抱えていた
・過去の資料を探し回る時間が日常的に発生し、本来の業務を圧迫していた
■ 導入効果:3つの成果
【成果1】情報探索の高速化 … 数百件の社内文書を自然言語で即時検索可能に
【成果2】知識流出リスクの抑制 … ベテラン社員の暗黙知を組織の共有財産として再活用
【成果3】教育コスト削減 … 新人でも必要な情報に素早く到達でき、立ち上がりを支援
具体的には、次の効果が生じています。
・社内文書の検索にかかる時間を短縮し、本業に集中できる環境を整備
・「探すための言葉」を思いつかなくても自然な問いかけで情報に到達できるようになり、検索が得意な人と苦手な人の差を縮小
・ベテラン社員の退職・異動によって知識が失われるリスクを低減
・新人が必要な情報に自分でアクセスできるようになり、教育にかかる負担を軽減
・業務文書とナレッジ資産を混同せず、用途別に効率よく活用できる索引構成を確立
・Azure環境の整備により、社内データを外部に出さない安全な運用体制を確立
なお、本事例における検索時間の短縮量などの実測値は公表していません。効果の大きさは文書量や運用体制によって変わります。
■ 背景:「あの人に聞けば分かる」は、その人がいる間しか機能しない
製造現場の知識は属人化しやすい領域です。