知識だけでは測れない「感性」をどう育てるか アート教育の新たな試み (2/2ページ)

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自分の考えを言葉や絵で表現することが、他者との対話につながる可能性がある一方、その成果をどのような基準で評価するかという難しさもある。

特に「感性」や「表現力」は、テストの点数のように単純に比較できない。教育として広げていくには、子どもの変化をどのように把握し、学習効果をどう説明するかも課題となりそうだ。

企業や社会にアートをどう取り入れるか

NArtはスクール運営のほか、キュレーションや海外芸術進学支援、企業との連携なども手掛けている。

孫氏によれば、2022年にはハウスメーカーと「親子アート展」を実施し、親子が作品制作や鑑賞を通じてコミュニケーションを図る機会を設けたという。近年は、教育だけでなく企業活動や地域イベントなどにアートを取り入れる動きもみられる。作品を鑑賞するだけではなく、人同士の対話や新たな発想を促す手段として活用しようという考え方だ。

一方、企業とのコラボレーションやイベントは、単発の企画としては成立しても、継続的な事業につなげられるかは別の問題となる。企業側にどの程度の需要があるのか、教育的・社会的な価値をどのように示すのかも、今後の広がりを左右する。知識や正解を重視する学習に加え、自分が何を感じ、どう表現するかを重視する教育は、一つの選択肢として注目されつつある。

ただし、「感性」を育てることの効果をどのように確かめるのか、教育方法としてどこまで再現性を持たせられるのかなど、検討すべき点も少なくない。

「詩性視覚主義」という独自の考え方が、教育や企業活動のなかでどのように受け入れられていくのか。その評価は、今後の実践と検証によって定まっていくことになりそうだ。


【取材協力】
NArt株式会社
代表取締役 孫 暁丹
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