70歳で大学院へ、「学び直し」に年齢は関係あるか 破産や介護を経験した男性がたどった再起の道 (2/2ページ)

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人生において無駄な経験はなく、少しでも継続することがキャリア再構築の糸口となるという見方もある。もっとも、すべての人材が国境を越えた劇的な環境変化に耐えうるわけではなく、個人の適性やリスク許容度に依存する側面は否めない。

人生100年時代のキャリア構築――個人の挑戦と制度のギャップ

同氏は30歳での大学入学、63歳での出版、そして70歳での大学院入学と、学習とキャリア再構築を繰り返している。介護と学業の両立を経て73歳で修了したこの経緯について、同氏は『自身のキャリアを再考する相談者にとっての先行事例の一つでありたい』と話す。

日本は起業数が少なくイノベーションが生まれにくいとされるが、同氏は社会保障制度の充実を背景に、最低限の生活は保障されていると指摘する。失敗を過度に恐れず、何度でも挑戦できる土壌はすでに存在するという主張だ。ただし、個人の意識変容だけでなく、企業側の採用基準や中高年の活用方針が抜本的に変わらなければ、真の意味での「学び直せる社会」の持続性には不確実性が残る。

人生には何度でも再建のチャンスが訪れると同氏は語る。充実した社会保険制度などのインフラをいかに活用し、一人ひとりが自らの可能性に気づくことができるかが問われている。失敗を「次へのステップ」として許容する社会への転換は、今後の産官学の具体的な連携次第で輪郭が見えてくることになりそうだ。

【取材協力】
タカギ&アソシエイツ
代表 たかぎこういち
http://www.takagui.net/

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