『豊臣兄弟!』もう誰にも従わない!家康の決断に視聴者胸アツ、小鳥事件に賛否ほか…第34回を考察

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『豊臣兄弟!』もう誰にも従わない!家康の決断に視聴者胸アツ、小鳥事件に賛否ほか…第34回を考察

今回は徳川家康(松下洸平)が苦難続きの半生を振り返り、もう誰にも従わないと羽柴秀吉(池松壮亮)との決戦を覚悟する場面が描かれました。

愛する長丸を守るため、家康は挙兵の決意を固めた。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

幼少期の小鳥事件?や愛妻と嫡男を喪った築山殿事件、そして長丸(後の徳川秀忠)まで喪いたくない家康の葛藤が、視聴者の胸を打ったようです。

そんな第34回放送「最強のライバル」今週も気になるトピックを振り返ってまいりましょう!

第34回「最強のライバル」略年表

ずらり勢ぞろいした徳川四天王(酒井忠次・本多忠勝・榊原康政・井伊直政)。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

天正11年(1583年)

6月ごろ 羽柴秀吉が大坂に入る 8月15日 徳川家康と北条氏政が同盟を結ぶ 9月ごろ 秀吉が織田信雄を露骨に軽んじ始める 11月 信雄が自害したとデマが流れる

天正12年(1584年)

1月 信雄と秀吉が三井寺で会見する 2月 家康が信雄に密使を送り、同盟する 3月6日 津川雄光らが粛清される 3月13日 挙兵した家康が清洲城の織田信雄と合流

今回は秀吉が大坂城を築いて見せびらかし、家康が信雄に覚悟を決めさせ、挙兵するまでが描かれていました。

織田信雄(山脇辰哉)を傀儡として担ぎ上げ、天下人然と振る舞う秀吉に不満を持った信雄が家康を巻き込んで、天下分け目の大戦を始めることになります。

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大坂に天下一の名城を!

大坂城を得意満面で案内する秀吉。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

劇中ではほとんど登場していませんでしたが、大坂城がある場所は、かつて信長らを悩ませ続けた石山本願寺の本拠地でした。

壮大な規模の名城は四期にわたる普請が行われ、最終的な形が出来上がったのは秀吉が世を去る慶長3年(1598年)だったそうです。もちろんその後も整備されていきました。

つまり本作主人公である羽柴小一郎(仲野太賀)が世を去る天正19年(1591年)時点ではまだ未完成の状態です。一体いつになったら出来上がるのか、心残りだったかもしれませんね。

豊臣家(羽柴家)の栄華と衰滅を象徴した天下の名城が、これから全貌を魅せてくれることでしょう。

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関東の覇者・北条氏政が初登場!

家康と対面する氏政。天下一統のラスボスにふさわしい氏政を期待したい。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

天正10年(1582年)6月以来、主を喪って大混乱に陥っていた甲斐・信濃両国を巡って、徳川家康と激しく抗争を繰り広げていた北条氏政(谷原章介)。彼はいわゆる後北条氏(小田原北条氏)の第4代当主で、南関東に歴代最大領域を誇っていました。

やがて秀吉の発した「惣無事」に対して危機感を覚えたのか、家康と同盟を結びます。家康は次女の督姫(ふう。生母は側室の西郡局)を北条氏直(うじなお。氏政嫡男で第5代当主)に嫁がせ、東国の安定化を図りました。

劇中では家康が氏政の誘いを断っていましたが、いざ挙兵するとなれば味方に引き入れない手はありません。後顧の憂いなく秀吉との決戦に臨むため、早急に根回しを行いました。

羽柴兄弟にとって最後のライバルとなる北条氏政の活躍を、これから楽しみに見守りましょう。

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信雄の野望「威加海内」心意気はいいが……

家康の力を借りたい一心で、言われるままに雄光を粛清してしまった信雄。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

賤ヶ岳の戦いでは弟・織田信孝を粛清すべく秀吉と接近した信雄ですが、利用したつもりがすっかり秀吉に利用されてしまいました。

面白くない信雄は天正11年(1583年)7月ごろから「威加海内(いをかいだいにくわう)」という朱印を用いるようになります。

その意味するところは「俺の威厳を海内≒日本国中に行きわたらせる」というもので、亡き父・織田信長のカリスマを受け継ぎたい思いが表れていました。

が、実がともなっていなかったのは通説どおり。結局は家康に泣きつくことで、何とか秀吉との対決にこぎつける始末です。

果たして信雄の野望はどのような形で決着するのか、今後の展開に注目していきましょう。

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視聴者の胸を打った津川雄光の最期

主君のためならバカにだってなれてしまう。こういう忠臣を粛清してしまう点に、信雄の暗愚さが表れていた。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

どんどん険悪となっていく信雄と秀吉の関係を憂慮して、池田恒興(堀井新太)や蒲生氏郷(がもう うじさと)らが、三井寺で会談の場を設けました。

何とか話し合いを通じて和解してもらいたい……しかしそんな思いもむなしく、秀吉は信雄を徹底的に批判します。

「私は恩義に報いようと忠義を尽くしているのに、あなたが私を亡き者にせんと企んでいる」と決めつけ、信雄がいくら否定しても「あなたの本心を夢で見たから知っているのだ」と言い張るばかりで聞く耳もちません。

その陰では津川雄光(早瀬栄之丞)らの調略を図ります。しかし彼らはこれになびかなかったため、秀吉は「すでに雄光らが羽柴陣営と内通した」とデマを流し、激怒した信雄は彼らを粛清してしまいました。

劇中では家康が信雄に「覚悟を決めろ」とばかり粛清させていますが、実際は秀吉の調略に陥った信雄が積極的に殺しているようです。

ちなみに今回限りの登場ながら、わずかな時間で「雄光は信雄に心から忠義を誓っているんだな」と感じさせるよい演技でした(個人の感想です)。

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ちょっと言わせて今川親子【小鳥事件】

無惨に撃ち殺された小鳥を前に、悲しむ家康(竹千代改め元信)。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

今川氏真にいじめられていた竹千代(家康)を慰めるため、今川義元が小鳥をプレゼントしたかと思いきや、情が湧いたところで殺させるという鬼畜展開。

別に現場を見ていたわけではありませんし、今後史料が発見されるかもしれませんが、一視聴者・歴史ファンとして言わせていただきたい。

「もしこんなことをされていたら、家康は駿府の地を終生愛したはずがない」

「もしこんな仕打ちを受けていたら、家康は今川滅亡後の氏真を保護したはずがない」

逃がしてしまった小鳥を火縄銃の一発で仕留める氏真の神がかった腕前とか、そもそも銃弾が命中したら小鳥まるごと木っ端みじんのはずとか、そういうことはどうでもいいです。

視聴者の感情を揺さぶりたい、エモさを演出したいというだけで、実在人物の名誉を不当に貶めるのはいかがなものでしょうか。

史料がない部分を仮説で創作するのは、物語を描く上で大切なことだと思います。しかしそれは、誰かを不当に貶めなければできないものでしょうか。

本作ではこれまで何人も、そのような扱いをされてきた人物(佐久間盛重・中川清秀など)がいますが、これが最後となることを願ってやみません。

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「わかりやすくなったのぅ」家康の言葉を考える

小一郎に答える家康。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

やはり茶は好きになれぬと席を立った家康を、小一郎が追い駆けます。

「人質が要らなくなって、すべての子供が笑って暮らせる世の中のため」天下一統を目指すと言いますが、そんな薄っぺらい言葉を信じる者がどこにいるのでしょうか。

家康は「かつてそなたたちは何を考えているのか分からず、恐ろしかった。しかし今ではすっかりわかりやすくなった」などと言っていました。

人生だいたいそんなもので、若い内はさまざまな希望や可能性がありますが、年を取ってくれば人生の方向性はおおむね定まってくるものです。

よくも悪くも「わかりやすく」なるものであって、40代半ば~後半にもなってまだ人生の方向性が定まっていないというのは、もう少し人生について深く考えた方がよいのではないでしょうか。

果たしてこの「わかりやすくなった」発言が家康による三味線(相手の心理的動揺を狙った発言・策略)なのか、あるいは「お互いにあのころと変わってしまったな」という感傷なのか、皆さんはどう思われますか?

第35回放送「秀長誕生」

第35回放送「秀長誕生」NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK

家康(松下洸平)の後ろ盾を得て信雄(山脇辰哉)が挙兵。小牧山城に籠城する徳川軍に対し、恒興(堀井新太)は敢えて岡崎を攻め、城からおびき出す策を提案する。かつて宮部家の養子となった、とも(宮澤エマ)の子・三好信吉(山田涼介)が作戦の大将となるが、徳川軍の奇襲で羽柴軍は大敗。戦が各地に広がり膠着状態に陥る中、小一郎(仲野太賀)は丹羽長秀(池田鉄洋)のある言葉をきっかけに、現状打破の糸口を見つける。

※NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。

さていよいよ小牧・長久手の戦いが幕を開けることになりました。徳川四天王(酒井忠次・本多忠勝・榊原康政・井伊直政)はもちろんのこと、羽柴勢の猛将たち(森長可・池田元助ら)が演じる大暴れも楽しみにしています。

果たして本作ではこの決戦を通説どおりに描くのか、それとも斬新なアレンジを加えてくるのでしょうか。

サブタイトルは、これまで名乗っていた羽柴小一郎「長秀」を「秀長」に改名したことを指すようです。小一郎にとって大きな転機となったであろう一大決戦を、心して見守りましょう。

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