【豊臣兄弟!】16歳の若武者が「小牧・長久手」で壮絶な最期!家康を勝利へ導いた病床からの死闘 (2/3ページ)
ただちに撃って出ようとする氏重ですが、家臣たちはその病身をとどめようとしたことでしょう。
「敵は大軍、我らは少数なれば、勝ち目はおろか痛手を与えることすらかないませぬ。ここでいたずらに兵力を損なうべきではないかと」
「左様。ここはいっときご辛抱いただき、後日を期しましょう」
しかし氏重はこれを聞き入れませんでした。
「黙れ。かつて御屋形様(家康)は武田の大軍に軽んじられたことをよしとせず、討ち死に覚悟で決戦を挑んだではないか。敵の大軍を恐れて見逃しては武士の名折れ」
「また我らがここで時を稼げば、小幡城の友軍や小牧山城の本隊まで報せが届く。敵の奇襲を食い止められるなら、命を捨てるだけの価値はあろう」
氏重の心意気にふれた家臣たちは、一同奮い立ったことでしょう。かくして氏重主従は岩崎城から出撃し、池田恒興の大軍に挑みかかりました。
敵の大軍を三度も押し返す
「何じゃ、見逃してやろうと思うておったに。そんなに死にたければ、ひと思いにねじり潰してやろうわい」
とばかりに池田恒興は大軍を差し向け、氏重主従に津波の如く襲いかかります。
しかし元より決死の覚悟を固めた氏重主従は寸毫も動じることなく、奮戦の末に三度も敵を押し返す敢闘ぶりを見せつけました。
「さぁさぁ、戦はこれからじゃ。者ども、上方の連中を震え上がらせてやれ!」
まだまだ意気軒昂たる氏重主従でしたが、程なくして羽柴方の猛将・森長可(もり ながよし)が加勢に駆けつけます。