関西は「おでん」の昆布を食べない?ジャガイモ北海道45位の怪?おでんの地域ギャップと歴史

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関西は「おでん」の昆布を食べない?ジャガイモ北海道45位の怪?おでんの地域ギャップと歴史

夕方になるとちょっとした上着が欲しくなる季節になりましたね。
ちょっと気が早いですが「おでん」ネタを紹介します。

過去にこちらでも紹介された、おでんの歴史をおさらいしておきましょう。

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なんと「おでん」の歴史は800年以上!ごく身近な料理の歴史と多彩さに驚愕

おでんはもともと煮込み料理ではなく、豆腐を串に刺して焼き味噌を塗った「豆腐田楽」がルーツといわれています。

味噌田楽

田楽という名前は、田植えなどの豊作を祈って舞われた「田楽舞」に由来するとされています。白い豆腐に味噌を塗って串に刺した形が、高足に乗って踊る田楽法師の姿に似ていたことから「田楽」と呼ばれるようになったとか。

「おでん」という名前は、室町時代に宮中の女房たちが使った隠語の「女房言葉」が由来とされ、丁寧語の「お」をつけてお田楽と呼んでいたのが次第に「楽」が省略され「おでん」となったという説があります。

江戸時代には、豆腐だけでなくこんにゃくなどの田楽も庶民の食べ物として広がっていきました。

この時代のおでんは、現在のように鍋で具材を煮込むものとは違い、具材を串に焼いて味噌をつける料理でした。具材は茄子・さといも・魚・こんにゃくなど。

江戸時代後期になると、現在のおでんにつながる煮込み式が登場。具材を醤油ベースの汁で煮込む現在の「関東煮(かんとうだき)」につながっていきます。

明治になると『明治商売往来 続』(1970年)には子供のころおでんといえば味噌おでんだったのに、明治末になると煮込み一辺倒になったと書かれており、串焼きの味噌おでんは姿を消していったようです。

大正時代になると、おでんは関西にも広がり、全国区で一般的な料理として定着し、現在に至ります。

おでんのネタ・その一

おでん

昔の主役はサトイモ!?

さて明治の煮込みおでんの具材はなんだったのでしょう?
蒲鉾、焼き豆腐、こんにゃく、はんぺん、竹輪、かんもどき、里芋。それを茶飯と共に食すのが巻頭の主流だったようです。

ここで「え?」と思う人もいるのではないでしょうか。

「里芋」ってあまり見かけない気がするのですが、かつてはおでんの主役級だったのです。
おでんが外で食べる物から家庭でも作るようになり、また、じゃがいもの普及でそれがとってかわり、里芋は扱いにくさ、ぬめり、下ごしらえの煩わしさから次第に敬遠されていったようです。

収穫量1位なのに、おでんにいれない!?

さてそのじゃがいもですが、生産量一位といえば北海道。しかし北海道の家庭での登場率は全国45位。

なぜか西日本に多く、和歌山が一位、奈良・徳島・京都、愛媛と続くのです。また、山形では「芋煮」には里芋をたっぷり入れるのに、おでんの搭乗率は全国33位。

昆布は食べる?食べない?

東西できっぱりわかれる昆布の扱い。関東では昆布巻きを食べますが、関西では食べないそうです。

理由は「昆布は出汁をとるもの。出汁をとったあとのものは食べない」ということだそうですが、明確な理由はわかりません。

ただ、面白いことに家庭で昆布から出汁を取る割合は関東の方が低く、関西の方が高いそうです。出汁をしっかりとるがゆえに、取った後の抜け殻はまずいという印象があるのでしょうか。

おでんのネタ・その二 関西のおでんの老舗に「たこ」の名が多い理由は?

決しておでん種に蛸足を入れるからではありません。タコは「蛸壺のように狭い空間」を意味することから、隠語としておでん屋を「たこ」と呼ぶようになったからだそうです。

元々は屋台で供される料理だったことから、確かに今でも決して広くなくカウンターとテーブル少々というお店が多いように思います。

ただ、奈良県ではおでんに蛸の出現率が最も高い県だそうです。海に近くないのに不思議です。

蒲鉾は七変化

魚のすり身といえば蒲鉾。四国や九州では蒲鉾をおでんに入れるそうです。
ちなみに蒲鉾とはんぺんとちくわとさつま揚げの違いはわかりますか?

蒸し蒲鉾➡板付き蒲鉾、焼き蒲鉾➡ちくわ、茹で蒲鉾➡はんぺん、揚げ蒲鉾➡さつま揚げという分類だそうです。

日本列島、出汁の違い

静岡おでんと黒はんぺん(イメージ)

列島の出汁の違いを見てみましょう。
関東…濃いめの醤油だし
関西…薄口醤油を使っただし
静岡…黒っぽいだし
愛知…味噌を使ったおでん
沖縄…豚足や昆布など

といった具合です。

愛知県の味噌おでんは、おでんのルーツである「味噌田楽」の姿を色濃く残しているといえるでしょう。具材を味噌だれにつけて食べたらい、味噌仕立てのだしで具材を煮込むスタイルも広がっています。

静岡では黒はんぺんや串モツも定番ですね。黒はんぺんとは、さば、あじ、いわしなどをすり身にし、骨や皮を丸ごと練り込んだもの。中部地方は八丁味噌といい、濃い色の味噌文化が根付いているのかもしれませんね。

さあこれでこの冬は、おでんを話のネタにして、家族や友人とおでん種をつつきましょう。

あ、ちなみに話のネタの「ネタ」は本来は「種」で、まさに江戸時代にはやった「逆さ言葉」から生まれた言葉だそうですよ!

参考:おでん学!(紀文食品おでん研究班)、農林水産省
写真:フォトAC

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