十五夜の夜に、月と人とのご縁を願う。新富大生堂「お月見団子」を販売 (2/4ページ)

バリュープレス

長きにわたって和菓子の材料を扱ってきたメーカーの米粉は、きめが細かく、米そのものの風味を感じられるのが特徴です。
シンプルな材料で作るお団子だからこそ、原料の違いが味わいや食感に表れます。
新富大生堂では、素材の持ち味を生かしながら、職人の技術と経験を重ねてお月見団子に仕上げています。

■蒸して、杵で搗いて、丸める。シンプルだからこそ技術が必要
お月見団子の材料は、決して複雑ではありません。
しかし、シンプルな菓子だからこそ、蒸し加減や生地の硬さなど、製造工程のわずかな違いが仕上がりを左右します。
製造ではまず、特選上用粉をふるいにかけます。
そこに約60℃のお湯を加えて練り、耳たぶほどの硬さに調整。
その後、濡らして固く絞った布巾の上に生地をちぎって並べ、強めの蒸気で約30分蒸し上げます。
蒸し上がった生地は杵に移し、丁寧に搗き上げます。
まとまってきたところで砂糖を加え、さらにミネラルウォーターを使って硬さを微調整。
最後に分割して丸め、あんこを添えて完成します。
文章にするとシンプルな工程ですが、実際の製造では蒸し上がった生地が非常に熱く、また生地の状態を見ながら硬さを調整する必要があります。

■年に一度だからこそ、毎回緊張するお団子づくり
新富大生堂でのお月見団子の製造は、年に1~2回。そのため、毎回が真剣勝負です。
同じ材料を使っていても、蒸し具合や生地の硬さによって仕上がりは変わります。
特に、生地の状態を見極めて最終的な硬さを調整する工程には、技術と経験が求められます。
製造後には必ず試食を行い、自分たちが目指す仕上がりになっているかを確認。
「ここまで来ている」と納得できたときに、ようやくほっとする――。
そんな緊張感を持って、毎年お月見団子を作っています。

■十五夜は「人とのご縁」を大切にする日
店主の新富哲郎が十五夜を大切にするようになった背景には、幼い頃に親族から聞いた言葉があります。
「十五夜は、月と地球がお互いに引き合う日。だから、商売人にとって大切な方、お客さんとも引き合うように十五夜を大事にしないといけない」
という教えです。

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