忘年会・新年会シーズン到来!「太宰治」に学ぶ酒宴のマナー5つ

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忘年会・新年会シーズン到来!「太宰治」に学ぶ酒宴のマナー5つ

忘年会シーズン真っ只中。加えて新年会も既にセッティングされている方も多いと思います。 こんな時期だからこそ肝に銘じておきたい「酒宴のマナー」5つ。文豪・太宰治が作品中に記した言葉から紹介したいと思います。

度を越して飲みすぎて、戻したり、喚いたりするな

泥酔(でいすい)して、へどを吐くは禁物。すべての人に侮(あなど)られる。

出典: 太宰治 新ハムレット|青空文庫



下座の方に座り、謙虚に周りの会話に耳を傾けて、話し手をいい気持ちにさせている姿こそ最もスマートな酒飲みの姿である

大声でわめいて誰かれの差別なく喧嘩(けんか)口論を吹っ掛けるのも、人に敬遠されるばかりで、何一ついい事が無い。なるべくなら末席に坐り、周囲の議論を、熱心に拝聴し、いちいち深く首肯している姿こそ最も望ましい

出典: 太宰治 新ハムレット|青空文庫



皆酔いが回ってきたようならばダラダラと2次会3次会にはなだれ込まずサッと帰るべし。周りに流されるものは出世しない

宴が甚(はなは)だ乱れかけて来たならば、躊躇(ちゅうちょ)せず、そっと立って宿へ帰るという癖をつけなさい。何かいい事があるかと、いつまでも宴席に愚図愚図とどまっているような決断の乏しい男では、立身出世の望みが全くない

出典: 太宰治 新ハムレット|青空文庫



途中参加だろうと宴の席での払いはケチる事なかれ

帰る時には、たしかな学友を選んでその者に、充分の会費を手渡す事を忘れるな。三両の会費であったら、五両。五両の会費であったら十両、置いてさっと引き上げるのが、いい男です。人を傷つけず、またお前も傷つかず、そうしてお前の評判は自然と高くなるだろう。

出典: 太宰治 新ハムレット|青空文庫



酒の席で約束事はするな

飲酒に於(お)いて最も注意を要する事が、もう一つあります。それは、酒の席に於いては、いかなる約束もせぬ事。これは、よくよく気をつけぬと、とんだ事になる。飲酒は感激を呼び、気宇(きう)も高大になる。いきおい、自分の力の限度以上の事を、うかと引き受け、酔いが醒(さ)めて蒼くなって後悔しても、もう及ばぬ。これは、破滅の第一歩。酔って約束をしてはならぬ。

出典: 太宰治 新ハムレット|青空文庫



まとめると

・度を越して飲みすぎて、戻したり、喚いたりするな

・下座の方に座り、謙虚に周りの会話に耳を傾けて、話し手をいい気持ちにさせている姿こそ最もスマートな酒飲みの姿である

・皆酔いが回ってきたようならばダラダラと2次会3次会にはなだれ込まずサッと帰るべし。周りに流されるものは出世しない

・途中参加だろうと宴の席での払いはケチる事なかれ

・酒の席で約束事はするな

という事になります。

出典: 太宰治が勧める酒席のマナー5つ



以上、太宰治著『新ハムレット』から引用した箇所は、ポローニヤス侍従長が息子・レヤチーズに『遊学の心得』を語るシーンの一部。
その他「勉学の仕方」「友人の選び方」「金銭について」「異性との付き合いについて」等が語られているシーンであり、全体を見れば息子から見た、父の少々厳しい教育論・倫理観が語られる場面です。

先行してこの話題をFacebook筆者の個人アカウントで紹介したところ、「太宰治自身酒癖が悪く、地元・三鷹の酒場では嫌われ者だった」というコメントもいただきました。私自身は太宰治の人となりについて不勉強ゆえに、実際そうであったかは確認のしようがありませんし、逆に太宰治と同時代人の詩人・中原中也は酒癖が悪く、よく太宰治に絡んで嫌われていたというエピソードもあります。

この「心得」は、親の語るお小言として書かれたもの。そんなことわかってるよ、わかってるけど出来ないじゃん? という<理想>なのかもしれません(笑)。

とは言え<理想>的で素晴らしい「心得」には違いありません。皆さんもこの5つの心得を肝(肝臓)に銘じ、ぜひこのお酒を飲まずにはいられない年末年始を乗り切ってくださいね!

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