農業だけじゃない!「地方移住」で成功するための「職探し」応用編

Jタウンネット

jobナビかがわplusのトップページ
jobナビかがわplusのトップページ

年始の連載企画「地方移住」。第1回記事は田舎暮らしの生活費、第2回記事は就農と地域おこし協力隊についてそれぞれ解説した。
これまでの社会人経験を活かせる職場が移住先にあるなら、一般企業への転職もおすすめだ。

一般企業や工場も意外と...

有力産業のある富山や福井、岡山などは正社員の有効求人倍率が東京並みに高い。収穫が天候に左右される農業と違って生活費が計算しやすいし、勤め先に社宅や寮があれば家計の助けになる。

仕事探しの王道といえばハローワーク。登録件数は他の追随を許さないが、扱っている案件が多すぎるため、窓口の相談員が個々の求人に詳しいわけではない。

自治体の中には独自の求人情報検索システムを提供しているところが数多くある。企業情報が閲覧できるだけでなく、登録した求職者のデータは求人企業に公開される。自治体によっては東京等に窓口を設置し、スタッフを配置しているところもある。

例えば、香川県の移住者サポートサイト「ええ・かがわ」の中には、県内企業の求人情報が集まる「jobナビかがわplus」がある。ここに載っているのは正社員のみで、契約やパート・アルバイトで探すならハローワークのサービスを利用する。


jobナビかがわplusのトップページ

香川県東京事務所の移住・交流コーディネーターは、「窓口で仕事の紹介もしています。ただし細かいサポートとなると対応しづらい部分もあるので、バックアップが必要な案件は転職支援会社を紹介することも。県が委託しているのはクリエアナブキという高松市の会社で、株式公開もしている大きな会社です」と語る。
他所の県も、規模の大きい地元系転職支援会社と協力しながらやっているケースが多いようだ。

起業・フリーで抑えておきたいのは?

田舎暮らしを考えている人の中には、カフェやベーカリー、民宿などの経営を夢見る人もいるだろう。
起業とは少し違うが、福岡から鹿児島に移ったシェフのメニューが話題となり、閉鎖されていた道の駅が蘇ったというケースもある(参考:「三ツ星出身シェフ招聘」で再生成功! 道の駅「成功」のアイデアとは)。

空き店舗対策のため起業支援制度を設けたり、ベンチャー企業に対して経費の補助や専門家によるサポートを行ったりするところが増えている。起業を考えている人は、各県の中小企業支援センターに問い合わせてみよう。

香川県小豆島の「こまめ食堂」。写真はイメージです(Kentaro Ohnoさん撮影、Flickrより)

活動拠点を地方に移したいフリーの人もいるだろう。何かと出費はかかるが二地域居住から始めるのがベター。仕事が激減→収入ガタ落ちというリスクが減らせる。

「Uターンしたフリーの人って『二地域居住』でやっていますよ。完全に香川に移ってしまうんじゃなくて。東京でやっていたことを活かしつつ、生活の拠点は香川に置きつつ、半分は東京にいるという人が多いですよね。一気に入ってしまうと引けなくなる部分もあるので。ある程度両足かけて、徐々に移住先に足場を築いていく方がいいのではないでしょうか」(香川県東京事務所)転職先で歓迎される移住者ってどんなタイプ?

編集やライター、カメラマンが圧倒的に多いのは東京だが、長い出版不況で雑誌は廃刊、人余りが深刻といわれる。ところが地方には活躍の場が残されていると、香川県東京事務所の職員は語る。

地域の資源を見つめて、それを全国に発信できるスキルのある人が成功しています。東京だと、新しい店ができればみんな取材にきてくれますが、地方は日が当たらない。そこにスポットを当ててアクセスを集める人は成功していますよ。例えば食のライター。香川県の産品を全国に広めるにはどうすればいいか知っている人は、ちゃんとやっていますね。

キヤノンのデジタル一眼レフカメラ。写真はイメージです(Laineemaさん撮影、Flickrより)

高度成長期は地方への工場移転が盛んで、香川もその例外ではなかった。かつては2次産業の求人が多かったが、今はサービス業の需要が一番高い。政府が外国人観光客の誘致に力を入れていることもあり、観光の仕事も人気がある。

香川から東京に大学進学する人は約2割。多くは京阪神圏に流れ、Uターン組も関西からが多い。営業経験者で「東京を知っている」人は強いそうだ。

地方は作ることに重きを置く傾向が強いんです。あまり需要のことを考えずにやってしまうというか。そういうときに東京の需要先を知っている人は強いです。「こういうところに持っていったら売れる」というのを知っていて、そのつなぎをしてくれる人。ずっと地方で暮らしていた人よりもノウハウがありますよね。そういう能力のある人はありがたいと思います。香川県民に何かを周知させるのは結構簡単です。一方東京は情報が溢れすぎていて、首都圏の人間に広く周知させようとすると莫大なお金がないとできない。どこに知らせたり、どこに売り込んだりすればいいのか地元の人間には分からない。それが分かる人なら、香川でも活躍できるのではないでしょうか。

瀬戸内海に浮かぶ男木島。写真はイメージです(cotaro70sさん撮影、Flickrより)

ゼロから覚える必要のある仕事はともかく、起業やキャリアを活かした地域おこしを考えている人は、自分の目標や夢を周りにちゃんと伝えることも必要だ。

「"自分はこういうことができるから、こういうことをやりたい。巻き込んでやる"くらいの気持ちでやったほうがいいです。何しに来たのか分からないでは周囲も困ります。本心を隠したままでは移住先でなじむことはできません。移住先がピンポイントで決まっているなら県の窓口、どこに移住するか決めかねているなら『ふるさと回帰支援センター』を訪ねるのがいいのではないでしょうか」(香川県東京事務所)

移住先での仕事が決まったらいよいよ家探し。次回は、田舎暮らしの「家」について取り上げる。

各県の東京事務所が集まる「都道府県会館」(千代田区永田町)。ここに移住者相談窓口を置く自治体も多い(Rs1421さん撮影、WIkimedia Commonsより)
各県の東京事務所が集まる「都道府県会館」(千代田区永田町)。ここに移住者相談窓口を置く自治体も多い(Rs1421さん撮影、WIkimedia Commonsより) 【編集部からのご案内】
連載記事「地方移住」(全4回)の最終回「家編」はこちら
※1月4日17時公開予定。
「農業だけじゃない!「地方移住」で成功するための「職探し」応用編」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る