【パンチ佐藤】大スター・松永浩美さんが「背中を踏んでくれ」と…キャンプの裏話 (2/3ページ)

日刊大衆



グラウンドにストレスがかかる練習を午前中から行うため、午後のノックは最悪。グラウンドがガタガタになった状態なので、イレギュラーする。公式戦ではあり得ない状況でノックをするのですから、時々ポロッとします。それをすかさず、裏方やコーチはチェック。

そして、何と「もう一丁!」がプロにはないのです。僕らが中学、高校、大学、社会人の時は必ずあった「もう一丁!」。それがプロにはない。そんなところでポロッとしてしまえば、「パンチは守備ができない」という烙印が簡単に押されてしまう。だから、第一印象が絶対なのです。

ここからは、僕ならではの話です。僕が入団一年目のキャンプ初日。練習が終わった後にトレーニング室へ行きました。そこへ大スター・松永浩美さんがやってきて「背中を踏んでくれ」と言うのです。
ユニフォーム姿…背番号「8」の上を歩けというのですから恐縮します。かなり躊躇しましたが、意を決しました。ただ、エチケット的に練習で汚れたソックスで踏むのはいかがなものかと思い、ソックスは脱ぎ「失礼します」と声を掛けて背中へ。

ビックリしました。身体が凄く柔らかい。僕は、足の裏から松永さんの身体の厚みを感じました。太腿の弾力もビックリするほど。今まで、実感したことがない筋肉でした。

ある種の感動を覚えながら踏んでいたのですが、踏み方を間違えたところがあったようで突如、松永さんは「痛て!」と呻いたのです。すると、今まで柔軟だった筋肉が一転、緊張モードへ。想像できないくらい、堅くなったのです。この時、僕は「これがプロの身体か!」とぶっ飛びました。

松永さんは僕を目にかけてくれた大先輩。キャンプ初日、最初に声を掛けてくれ、キャッチボールをさせていただいた方です。一方の僕も、オリックスに入団が決まった時、一番仲良くさせていただきたいと思っていた方は松永さんでした。

というのも、松永さんは高卒からテスト生で入団。最初は用具係でした。そこから人一倍努力して、チームを代表する一番バッターに這い上がった方です。顔は「くせ者」系ですが、性格はサッパリ系。僕にとって一番いい人でした。
松永さんはベースランニングを見ても、他を圧倒。
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