第42回 「すき家」の業績下落…牛丼チェーンを取り巻く悪夢!? (2/2ページ)
とはいえ、労働環境を改善させてしまうと人件費アップにつながり、結果的に牛丼価格の上昇を招き、競合他社との差別化が図れない、というジレンマに陥ってしまったといっていいだろう。
「ゼンショー」が「ゼンパイ」にならないために…
これに対して同業他社は、吉野家の「牛すき鍋膳」に代表されるように、高価格路線にシフトしているのが実情だ。しかし、こうした商品が提供できるのも、人員に余裕があるからに他ならない。
すき家も同業他社に追随する形で、同様の商品の提供をスタートさせたが、人員不足がたたって商品の提供方法を変えざるを得ない状態に追い込まれてしまった。
すき家を運営するのは、ゼンショーホールディングス。その社名の由来は、すべての競争に勝つ、というところからきている。しかしこのままでは、「ゼンパイ(全敗)」になりかねない。
果たしてすき家は、そのビジネスモデルを見直すのだろうか。
須田慎一郎(すだ しんいちろう) プロフィール1961年、東京生まれ
経済ジャーナリスト。日本大学経済学部卒。経済紙の記者を経て、フリー・ジャーナリストに。「夕刊フジ」「週刊ポスト」「週刊新潮」などで執筆活動を続ける傍ら、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」、読売テレビ「たかじんのそこまで言って委員会」、テレビ大阪「たかじん NO マネー」、ニッポン放送「あさラジ」他、テレビ、ラジオの報道番組等で活躍中。 また、平成19年から24年まで、内閣府、多重債務者対策本部有識者会議委員を務める。政界、官界、財界での豊富な人脈を基に、数々のスクープを連発している。