トリプルピュアホワイツッ！な生粋の少女漫画『君に届け』は、北海道の高校を舞台に、陰気な黒髪のせいか誤解を招きやすい主人公を中心に、個性豊かなキャラクターたちの高校生活を描いた爽やか青春ラブストーリー。恋愛にも友情にもまっすぐ素直にぶつかる高校生たちの姿は、読者もまるで自分のことのようにドキドキし、羨ましくなってしまう作品です。

　ちづこと「吉田千鶴」は、義理と人情に厚い、と同時にその手の話に弱い感動屋さん。主人公の心意気にいつも涙を流しながら応援する頼りがいのある女の子です。頭の中のほとんどがラーメン。目立つことがなによりも好き。力だって男子に負けない。今回はそんなクラス一のお祭り女「吉田千鶴」の魅力をご紹介します。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■鈍感で単純な愛すべきおバカなコ

　おバカを絵にしたらこうなると言っても過言ではないほどのおバカキャラ。鈍感で単純、難しいことは考えてられない、思い立ったら即行動。根回しや策略なんて文字はちづのなかにはきっと存在すらしていないでしょう。怒ったら暴れますし、悲しかったら大泣き、拗ねるのも八つ当たりも彼女の専売特許。しかし、それを許して愛してくれる親友たちと幼馴染がそばにいて、彼女の素直な魅力として受け止めてくれます。きっと誰にでも愛される才能を持っているのでしょう。

■実はナイスバディ・・自慢の美脚をみよ！

　真っ直ぐで裏表のない性格ばかりが目を引くちづですが、実は美脚自慢のナイスバディ。スポーツ大好きなおかげで、その無駄なぜい肉の全くないスレンダーボディはとても魅惑的です。水着を着ればビーチの男性陣の視線も釘付けです・・・黙っていれば、ですが。

　また女の子らしいミニ丈のドレスをきたときには、親友の力を借りて切れ長の目を生かしたメイクを施し、クールビューティな姿もみせてくれます。いたずら好きながきんちょが、そのまま大きくなったようなちづも「かわいくなりたい」と願うひとりの女の子。少し背伸びをして、ミニスカートを着たりメイクしたりする彼女の、照れ笑いの混じった笑顔はなによりも魅力的です。

■考えるよりも動く！それは恋愛だって同じこと。

　親友へ向けた言葉で、ほかの誰よりも心に刺さる格言・名言を残しているのがちづではないでしょうか。いつも冷静な人物が、考えすぎるあまり言葉につまってしまうような状況で、彼女は思ったままの言葉を投げつけます。その中には、きっと自分の体験も含めた様々な想いが込められているのでしょう。恥ずかしげもなく投げつけられるまっすぐな言葉は、心のど真ん中に突き刺さるのです。

　そんな粗暴な彼女は、恋愛においても気持ちを隠したりはできません。本人は言葉にだしていないので隠せているつもりでも、周りにはダダ漏れ・・・。長年の想いは実りませんでしたが、考えすぎて麻痺してしまうよりは、八つ当たりでもいいから気持ちを吐き出します。心からの純粋な気持ちをまっすぐに伝えられたとき、彼女はまた彼女らしい素敵な笑顔をみせてくれるのでしょう。

　まさに天真爛漫。いるだけでその場を明るくしてしまうムードメーカー。彼女のような人がそばにいてくれたら、きっと毎日が楽しくて熱くて幸せになれそうですよね。鈍感で単純なちづが、そのままでいることを許してくれるパートナーが、彼女の一番近くにいること、それがまるで自分のことのように嬉しいです。周りを幸せにする笑顔の持ち主、ちづから、あなたも幸せをわけてもらってみてはいかがでしょうか？


【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者：言寺礼（キャラペディア公式ライター）

(C)椎名軽穂・集英社／「君に届け」製作委員会