絶望に勝つ!『人間力』長岡秀貴(NPO法人理事長) (2/3ページ)

日刊大衆

高校生の頃、脊髄の病気になり社会復帰も自由歩行もできないと医者に宣告されたんです。
車イス生活で、便所に行こうにもスロープが一人で登れなくて……。たまたま通りかかった腰が90度曲がったおばあちゃんに押してもらい、ようやく用を足せた。
もう、一人では便所にも行けないと思うと、生きていてもしょうがないなって思って、どうしたら自分の心臓が止まるのかってことばかりを考えていました。

そんなぼくのもとを毎日訪ねてきたのが、当時の担任だった小林有也先生。ぼくのクラスは教室で19人が喫煙するという、荒れまくりの学級で、小林先生は病室でぼくに愚痴るんです。"もう、辞めたい"って。

初めは、まったく先生の話を聞いていなかったんですが、あまりに愚痴るもんだから、不憫に思って、いろいろとアドバイスをしたんです。A子は先生のこと嫌っているけど、A子と仲のいいB子は先生を少し気に入っているから、B子から落としなよとか、生徒だからわかるクラスの人間関係を教えてあげたら、どんどんクラスが良くなっていったんです。
小林先生にはめちゃくちゃ感謝されて、"お前が必要だ"って言ってくれた。それがきっかけでしたね、もう一度生きてみようかなと思う。そこからリハビリをして、医者も驚くほどの奇跡的な回復をしたんです。

もし、この経験がなかったら学校を作るなんてことになってなかったでしょうね。ぼくの原体験です。この経験から、ぼくは思うんですが、人間は食欲、睡眠欲、性欲とさまざまな欲求を持っているんですが、一番大きいのは、自分を必要として欲しいっていう欲求だと思うんです。これが間違いなくマックスにでかい。
だから、ぼくが生徒たちにしてあげるのは、相談に乗ることでもないし、助けてあげることでもない。

ただ、生徒が学校に来てくれることで、ぼくの存在価値が生まれる。だから、ありがとう、あなたが必要ですってことを伝えるだけなんです。
今回の映画を見て、"あんなやつでも出来たんなら、おれだって"と思う人が現われて、日本中に侍学園みたいな学校がボコボコできたら、嬉しいですね。

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