そうだ 地獄、行こう。北陸が誇る「究極の地獄」ハニベ岩窟院
ハニベ岩窟院の仏頭(saname777さん撮影、Flickrより)
北陸新幹線開通で関東と北陸の距離はグッと近くなる。縁もゆかりもなかったが、これを機会に一度行ってみようと考えている人もいるだろう。加賀百万石で栄えた石川県は、加賀友禅や漆器など伝統工芸が花開いた場所。第二次世界大戦の戦災を免れたこともあって見どころは多い。
兼六園や金沢21世紀美術館といったメジャーなスポットもいいけれど、どうせならミステリーなスポットを巡ってみてはいかがだろう。
謎めいた場所が点在する石川県。能登半島の付け根部分に位置する羽咋市はUFOが多く出現することで有名。隣町の宝達志水町にはモーゼの墓と伝わる場所がある。
数ある迷所の中でJタウンネットがお勧めしたいのは、金沢市から約25キロ離れた場所にある「ハニベ岩窟院」だ。
県道沿いから見える高さ15メートルの仏頭をはじめ、不動明王像や阿弥陀如来像、その他数百対におよぶ仏像などが安置されている。
拝観料は大人800円かかるが(団体割引あり)、ランドマークの仏頭は駐車場からバッチリ見渡せる。
製作者の空想が具現化した地獄?いつ、だれが作ったのか不明なモーセの墓と異なり、ハニベ岩窟院を創建した人物は明らかだ。1951年に地元出身の彫刻家・都賀田勇馬さんが、長さ約15メートルある江戸時代の採石場跡の洞窟に作った。
洞内に安置された、手を合わせている像(saname777さん撮影、Flickrより)

ハニベとは土で彫刻を作る人=彫塑家という意味だが、勇馬さんは帝展や日展で入選した実績をもち、数々の賞を受賞している。
世界平和を祈念して岩窟院を作ったそうだが1981年に亡くなり、現在は息子の伯馬さんが岩窟院を運営している。
saname777さんがFlickrに公開している写真を元に、その内部をたどってみよう。有無を言わせぬ圧倒的な存在感。引き込まれるかのように寺の中に入ると、大量の地蔵群が! 水子供養のため安置されているらしい。道理で数が多いはずだ。
地蔵群(saname777さん撮影、Flickrより)

境内を歩くと、様々な種類の仏像や馬、象などの彫刻が。
仏増群(saname777さん撮影、Flickrより)

象(saname777さん撮影、Flickrより)

馬(saname777さん撮影、Flickrより)
洞内は不気味な世界そのもの太陽の陽にさらされたこれら彫刻群は、迫力があるものの陽気さを帯びている印象すら受ける。
ところが......洞窟の中は、おどろおどろしい世界が広がっている。
無言の僧たち。突如目を見開き、唸りながら見学者の悪行を糾弾してそうな気配がする。
まるで即身仏?(saname777さん撮影、Flickrより)

僧の像(saname777さん撮影、Flickrより)

鬼たちは地獄の番人だろうか。食卓をしているように見えるが、食べようとしているのは人肉か......。
鬼たち(saname777さん撮影、Flickrより)

獣の頭をしたのは......地獄の獄卒・牛頭か、あるいはミノタウロスか。生贄を要求してきそうな不気味さがある。
牛頭?(saname777さん撮影、Flickrより)

saname777さん撮影、Flickrより

そして人類。誘惑に負けて堕落した者どもが、死後、懲らしめを受けているように見える。
地獄に堕ちた死者の魂か(saname777さん撮影、Flickrより)

餓鬼道に堕ちた人?(saname777さん撮影、Flickrより)

冷やかし半分で境内に入った人も、見学が終わるころにはおじけついてしまいそうだ。
単にパワースポットを巡るよりも、「人の道に外れた生き方をしてはいけないな」と反省したくなるのは筆者だけだろうか。