地方の高校の消滅は、町そのものを衰退させかねない?

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画像はイメージです(wishmebehappyさん撮影、Flickrより)
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[どさんこワイド - 札幌テレビ]2015年3月2日放送で、閉校される高校とそこにある地域の深刻な事情について特集されました。

3月1日、道内の高校で一斉に開かれた卒業式。

その中に閉校のため最後の卒業式をむかえた高校があります。道南の戸井高校です。

海沿いに広がる函館市戸井地区。漁業の町、旧戸井町にあった唯一の高校が、道立戸井高校です。3月1日、3年生17人が卒業証書を受け取りました。戸井高校は生徒数の減少から3月31日で閉校します。この17人が最後の卒業生です。

画像はイメージです(wishmebehappyさん撮影、Flickrより)

62年前、昆布漁を手伝う若者に高等教育の場を提供しようと、小学校の校舎を間借りして開校。缶詰加工を学ぶ食品製造科や漁船で使う無線通信科が設けられ、漁業の町を支えてきました。漁業の後継者として期待された高校生は登校前に昆布漁を手伝いながら学んできたのです。

しかし、これからは函館中心部の学校まで通わなければならないので、必然的に朝家を出る時間も早くなり、漁に触れる機会は減るでしょう。よって、地元に残る若者がさらに減るのではないかといった心配があります。

道内の中学校の卒業者数は、1988年に約9万2000人でしたが、2015年は半数の約4万6000人に激減。この30年で50もの高校が道内から姿を消しました。道教委では1学年4~8学級が望ましいとして、高校の統廃合を進めているのです。

50市町村で高校ナシ 町の将来は...

斜里岳を望む道立小清水高校も3年後に閉校となります。

65年前に開校した小清水高校の全校生徒は現在57人。この春の新入生が最後の生徒となるのです。

住民は閉校が地域の衰退を招くのではと心配しています。進む過疎化の恐れ、閉校は町の将来をも左右するのです。

変わらない日常の中、母校がなくなることを少しずつ実感しているという生徒たち。また、高校の近くに住む町内会では、敬老の日のイベントに高校の書道部を招くのが恒例でした。1メートルもの筆で描き上げる迫力あるパフォーマンスにお年寄りたちは元気をもらっていたのです。町内会長さんは、子どもたちと共に育んできた地域の絆も、閉校によって薄れてしまうのではと気にかけています。

一方で、三笠高校のように特色を出して成功している例もあります。やはり、地方都市の存続を考えるうえで教育というのは欠かせない課題です。小清水町の教育長は、魅力ある学校づくりをすすめるべきだったと反省しているといいます。

地域を支え共に歩んできた高校が道内から一つ、また一つと消え、この春、道内では公立高校がない市町村が50にもなるのです。

筆者の出身校も5年ほど前に閉校になりました......。(ライター:北海道saki)

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