京大の「伝統」コスプレ卒業式は、いつ始まったのか? (2/4ページ)

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京大の「自由の学風」については、旧制三高設立以来の歴史があるといわれる。そのため、このコスプレ卒業式についても、三高の精神を引き継いだものと説明されることもある。実際、京大の学生寮では、当時からの「ストーム」などの文化が生き残っており、一見ありそうな話に見える。だが調べた限りでは、戦前にこうした行事が催された様子はない。
また、米スタンフォード大学の卒業式で伝統的に行われている仮装行列(Wacky Walk)などと比較する向きもあるが、こちらも直接の関係は見つからない。新聞記事を調べたところ、意外な結果が

今度は、卒業式の様子を報じた新聞記事を調べてみた。まずは、2001年の紙面を見てみよう。

「会場には例年通り仮装した男子学生も現れたが、今年は十人の学生代表のうち女子学生が半数の五人を占めるなど、りりしい顔の女子大生の姿が目立った」(京都新聞、2001年3月26日夕刊)

2000年代初頭の時点で、すでに仮装(=コスプレ)が「例年通り」の光景になっていることがわかる。ところが、1990年代初頭の記事では、

「会場は真新しいスーツや振りそで姿が目立ち、...」(大阪読売新聞、1991年3月25日夕刊)
「式場は真新しいスーツや振りそで姿など華やかな雰囲気に包まれた」(大阪読売新聞、1992年3月24日夕刊)

と、「仮装」を思わせる記述はない。80年代の記事でも、こうした動きは確認できなかった。
では――と、両者の中間、1990年代半ばの記事を確認した。

「今年も女装した学生が現れたり、壇上に駆け上がって井村裕夫学長と記念撮影をしたり、などユーモラスなパフォーマンスが目立った」(朝日新聞、1996年3月27日朝刊)
「この日も恒例のようになった卒業生の仮装パフォーマンスがあったが、井村学長は「卒業式は学生の甘えを捨てる時でもある。そのままで入社式に行くならそれでいいが、社会人としてのけじめを付けてほしい」と苦言を呈した」(沖縄タイムス、1997年3月26日朝刊)

これを見ると、1996~97年ごろには、「仮装パフォーマンス」がある程度「お約束」となっていたことがうかがえる。一方で、総長がわざわざお小言を述べているところから見ると、比較的「新しい」習慣ではないか、という推測もできる。

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