【極レアカードゲーム】うつ病サポート体感ゲーム「ウツ会議」プレイレポート

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【極レアカードゲーム】うつ病サポート体感ゲーム「ウツ会議」プレイレポート

「死にたい死にたい」……とショックなセリフがかかれたカード。これは「ウツ会議」というカードゲームのプレイカードです。 会社・職場で心を患った同僚ををサポートしたい、しかし接し方が“わからない……”。うつ病からの回復を周囲がどうサポートすべきか、それを学ぶための特殊なカードゲームこそ、この「ウツ会議」なのです。

これがプレイ盤面とカードです。「症状カード」と呼ばれる二つ折りのカード、および初期症状カード。
盤面には「ストレスタワー」という文字が見えます。

ゲームはこの「ストレスタワー」に「症状カード」を積み、タワーを崩さず全て取り去る事が目的。

ゲームの説明をするのは、「ウツ会議」開発者の一人である広瀬眞之介氏。

ここは、都内の某コミュニティセンター。

出典: 「ウツ会議」 研修用うつ病回復体感ゲーム(Facebook)

今回紹介する「ウツ会議」。実は一般販売されておりません。社員のメンタルヘルスをサポートしようという企業への研修用に「患者と専門家が作った」ゲーム。それが「ウツ会議」なんです。

広瀬氏も自嘲的に「ウツヒモニートの三重苦だった」と語るうつ患者の一人であり、今回彼の主催する「ウツヒモニートとその家族が語る!患者との共生&体感ゲームの会」というトークイベントの中でゲームプレイ体験会が行われました。

「症状カード」は……
・うつ状態の人が思うこと/言うこと
・その状態のイメージ図
・その状態を専門用語でなんと言うか
・その対処法
が書かれています。

そんな「症状」が積み重なった状態が「ストレスタワー」。

プレイヤーは「当人」「医者」「カウンセラー」「上司」「人事」「バーのマスター」の役割を分担協力し、「当人」の心を写した「ストレスタワー」を崩さずに取り除くのがゲームの目的です。

そうしたロールプレイによって、うつ病患者との接し方を学ぶ――というわけです。

プレイ人数は4~6人。

初期状態はこのように1段から2段のトランプタワー状態。

各プレイヤーは山から取った手札に合わせた「症状カード」を取り除くコールをし、サイコロを振る。

手札には「成功率」が設定されており、それぞれの役割によってそれが変わって来ます。
例えば「認知行動療法」は「カウンセラー」ならサイコロの出目が2以上で、「当人」であれば出目が6で成功。

つまり「症状」に応じた「治療法・接し方」は、各「役割」によって成功率が違い、「医者」ならどう接すれば「症状」を取り除けるか、「上司」であればどういったアプローチが有効なのか、それを遊びながら学べるというゲーム。

もちろんタワーは取り除く/取り除けないだけではなく、「深刻化カード」によってどんどん積み上がって行きます。

周囲の「治療法・接し方」が成功しないと、患者当人の「ストレスタワー」はこんなにも積み上がり、ゆらゆらとバランスが悪くなり……

このタワーが崩れれば「周囲のサポートが失敗した」という全員ゲームオーバー。

これはゲームだから「崩れちゃった、あっはっは」で済みますが、リアルだとどういう状態なのか。それを想像するだに寒気のする、極めてシビアなゲームです。

開発者の広瀬氏は語ります。

「『死にたい』『自分が嫌い』『構わないで』『0か100でしか考えられない』……自分も含めてうつ病患者約100人にヒアリングして作成した『症状カード』やそのプレイはあまりにもリアル。単純に遊んで面白かったねでは済ませずに、きちんとプレイの中でうつ病患者への接し方を学んで欲しい。そのために『ウツ会議』は一般販売するゲームではなく、企業の研修用に作成しました」

「ウツ会議」で学べる一番大事な対処法。それは周囲の連携です。

この「カンファランスカード」は特別なカードで、このカードを使うと、プレイヤー全員の相談のもと、カードの受け渡しが出来たり、「ストレスタワー」に対する処置の順番を変更することが出来ます。

例えば「治療/薬物療法」という手札は、「医者/カウンセラー」のみが使える手札。他のプレイヤーが持っていても使えないカードです。それを「医者/カウンセラー」のプレイヤーに集めたり、その他の対処法(手札)は、成功率の高いプレイヤーに渡したり……

そうした「ストレスタワー」を一挙に取り去るため、プレイヤー同士で連携し相談する「カンファランス」が、このゲームの成功の鍵を握っています。

手札の山がなくなる前に、ストレスタワーがなくなれば……

患者当人は「寛解」。全員クリアとなります。

クリアしてもしなくても、大事なのは「上司」「医者」「バーのマスター」それぞれの役目が「当人」のために何が出来たか、何をすべきだったか。ロールプレイングしたその経験を、実際に職場で、チームで、どう活かせるか。

そうした“学び”の“遊び”。「ウツ会議」。

出典: 広瀬眞之介氏・提供

ともすれば深刻に、そしてタブーのように、語る事を憚れる事の多い「うつ病」。
広瀬氏本人が「ウツヒモニート」であった過去を冗談めかして語るライトさに加え、『ウツ会議』という“ゲーム”で和むトークショー。笑顔さえ飛び交う会場こそ……

「こうしてオープンに語り、うつ病への理解が深まるキッカケになればと思ってるんですよね」とは広瀬氏のまとめ。

現状は企業の人事研修のためのゲーム「ウツ会議」。確かにショッキングでセンシティブな言葉が踊るゲームではありますが、私は一般向けに販売すれば、そのインパクトで話題となり、より一層“うつ病”への周囲の理解が広がるのではないかなとも思います。


「ウツ会議」 研修用うつ病回復体感ゲーム(Facebookページ)



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