テレビ局の取材申し込みが適当過ぎる!!
テレビ制作の現場が、高給な正社員ではなく外注制作プロダクションの過酷な労働に支えられているのはいまや知られたところ。しかし外注社だけに、常識的な社員教育が欠けているケースがある。そんなテレビ取材の非常識について、いくつかまとめてみよう。
元ネタのパクリが多い かつてはテレビ番組の企画自体、出版物のパクリ企画が多かった。
「'90年代くらいまでのテレビは、本や雑誌のキリヌキの持ち寄りで企画会議が行われており、企画が通ると出版社に協力という名のリサーチ依頼が来る。力関係がテレビのほうがあったので協力しましたが、実質ネタのマルパクリですよ。いまでも飲食店特集だと、こちらへアポ無しでパクられ記事と100%同じお店が出ている。テレビにとって本は、取材OK店のリストでしかない」(元情報誌関係者)
'00年代以降は、出版不況で傾向が変わってきたようだ。
「今ではテレビの企画はネットからのパクリが増えている。ちゃんとタイアップしている『クックパッド』などの例もありますが、企業以外だと無断放映もずいぶん多い。最近ネットのパクリはコンプライアンス上ウラ取りがないと放送出来ないのか、様々なソース元に『この情報は正しいか』の問い合わせが入るようになった」(ネットニュース運営者)
制作プロダクションの場合、自社のホームページすら完備されていないのも普通。そして名だたる有名番組の取材アポであっても、連絡先が独自ドメインやプロバイダメールではなく、GmailやYahoo!メールなどの無料アドレス、連絡先は携帯だけだったりする。これはダメすぎだ。
なぜ「フリーメールがアポイントにダメ」なのかというと、身分が不明だからだ。特に飲食店の場合、番組を騙った詐欺(ロケハン等での無銭飲食)やロケしての未放映を警戒する。要は身元が当日まではっきりしない人がテレビ局の名をかたって現れるのは、信用がならないというわけである。
食は視聴率を取れるため、毎日のように飲食店の情報は流れている。だが、テレビ側の企画の劣化が激しい。最近では「食レポの練習」自体をテレビ番組にしてしまったり、店舗の場所さえ出さないケースもある。スタジオのように長時間展開することも。そのため飲食店もテレビの取材を断りがちになっている。店舗側も強硬な所が増えてきた。
「視聴率の悪い番組、深夜番組、来るタレントがしょぼい番組には協力しない。長い時間ロケ拘束される場合は、会場費も要求する。人件費、電気代もかかるから」(取材を毎月のように受ける飲食店)
確かに営業時間外でも長時間拘束された上にテレビに出ても客がこないなら、その取材に意味はない。
ちなみに「お笑いはファンが薄い。ジャニーズ系や、大泉洋のような個性派俳優はファンが濃く、テレビで出た店に視聴者がすぐ訪問してくれるのでオススメ」(同店関係者)だそうだ。
(文/楠尾 袋)CG:cosastocker123 / 123RF