第二十七回 売り手市場。再熱の予感 (2/2ページ)

完全失業率(出典/総務省)
日本の失業率は、80年代から徐々に悪化傾向にありました。一時的に2000年のITバブルの頃に下がっていますが、ITバブルの崩壊に合わせるようにまた悪化しています。
これは、労働力人口が増加するなかで、生産のオートメーション化や海外シフトが進んだこと、バブル崩壊後の長いバランスシート調整のなかで人員整理も進み、労働のミスマッチが悪化したことなど様々な理由が考えられます。
さらに、2007年から2008年にかけて「サブプライムショック」「リーマンショック」「ユーロ危機」と続いた世界的な景気後退の悪影響もあり、2011年まで失業率は悪化の一途をたどっています。
それが、2012年になって反転しました。ちょうど、「アベノミクス」の時期と重なっています。
とはいえ、この時期は世界的な金融緩和の影響で、各国景気が持ち直してきた時期でもあり、アベノミクスだけが理由かどうかはわかりません。
労働市場では、それ以前に、構造変化は始まっていました。日本は少子高齢化。労働力人口自体が2006年くらいから減り出しているのです。これは要するに社会全体として人手不足になりがちな状況だということです。
それが、リーマンショックによってマスキングされて目立たなくなっていたところに、景気拡大が起こって、急に人手不足が表面化したという感じです。
常用雇用も含めた有効求人倍率も、バブルの時期を目指す勢いです。人の取り合いが起こりそうです。
ということは。
給料が上がるかもしれません。有利な転職ができるかもしれません。懐が暖かくなれば、消費も伸びるでしょう。それは更に景気の拡大要因になりそうです。
今回は、ちょっと明るいお話でした。