無理矢理止めちゃダメ!子どもが「ケンカで育む」超大事な能力3つ
最近の幼稚園や保育所では、ケンカになる前に先生が子どもたちを止めてしまうようです。
これは、モンスターペアレントが話題になり始めた頃からですから、おそらく子どものケンカに過剰に反応した親からの苦情が増えたのでしょう。
もちろん暴力はよくありませんが、ケンカを通して子どもたちは多くのことを学んでいます。
そこで今日は『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)の著者で、日本と欧米双方の優れた点を取り入れたしつけを提唱している平川裕貴が子どもがケンカから学べることについてお話します。
■ケンカも成長の一つ
ケンカの原因の多くは、自分と相手との利害が一致しないことにあります。自分と相手の望むことが違ったり、気に入らないことを言われたり。自分と相手が同じものを取り合うことでもケンカになります。
欲求が満たされず、不愉快な思いをさせられるのですから、大抵の場合は怒りの感情を爆発させることになります。
子どもが小さいうちは、言葉でうまく伝えられず、手が出てしまうこともあります。その場合は暴力はよくないということを、きちんと言葉で伝える必要があります。
しかし、もう少し大きくなって、口ゲンカをするようになったらケンカを止めないようにしましょう。
その理由は子どもはケンカを通していろいろなことを学んでいるからです。
大きく分けて以下の3つがあげられます。
(1)「言葉で伝えること」が身に付く
おもちゃを巡って、ケンカが始まりました。
「これ、僕が使うんだ!」
「僕だよ!」
黙っていたら相手に取られて自分は使えませんから、二人とも必死で自分が使うと主張します。
「僕が先に取ったんだ!」
「違うよ!僕が使おうとしていたんだ!」
親としては仲良く遊んでほしいものですが、子どもたちはここで“自分の言いたいことを言葉で伝える”ことを覚えるのです。
(2)「論理的思考や説得力、問題解決能力」が身につく
ただやみくもに、「自分が先!」と言っても、相手がスンナリ聞いてくれるはずありません。相手も当然「僕が先だ!」と言い返してきます。
そこで、どんな風に言えば相手の主張をくつがえして、自分が先だという主張を通せるかを、子どもたちは必死に考えるのです。
なぜ今、そのおもちゃを使いたいのか。相手を納得させられるように、状況を説明する必要があります。
「僕は今ブロックで病院を作っているんだ。だからこの救急車(のおもちゃ)がいるんだ!」
「僕だって車で遊びたいんだ!」
そこで、病院を作っている子は代替案を出します。
「じゃあ、このトラックを使えばいいよ。トラックなら荷物も運べるよ!」
「…うん。じゃあ、トラックでいいよ」
相手を説得するために、論理的に考えて問題を解決できました。一見落着です。
(3)「精神力」が身につく
最初は子ども自身、怒りの感情をうまくコントロールできずに手こずります。しかし、何度もケンカを経験すると、自分の感情をコントロールする術や、我慢の仕方などが自然と身に付いていきます。
子どものケンカでは、相手から「嫌い!」とか「もう遊ばない!」といった心無い言葉を浴びせられることもあるでしょう。
しかし、それらもまた精神力を強くする薬になるのです。
いかがですか?
論理的思考も説得力も、問題解決能力や我慢強さも、全て大人になってからも必要な能力ばかりです。
兄弟や友達との口ゲンカは、すぐに止めてしまわずに、どんなやり取りをしているのか、どんな風に解決するのか見守ってみませんか?
きっと子どもの成長と知恵に驚くはずですよ。
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【参考】
※ 平川裕貴(2014)『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)
【著者略歴】
※ 平川裕貴・・・専門家ライター。日本航空国際線CA、外資系英語スクールを経て、1988年に子供英会話教室設立。30年以上に亘り子供英語教育に携わり、現在3~6歳までの子供にバイリンガル教育を実施中。近著は『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』。