再生可能エネルギー戦略はいばらの道か?ドイツ政府のウインドファーム建設巨額出資をEUが承認 (2/2ページ)

FUTURUS

想像すれば分かることだが、風が止んだり強すぎると発電できない風力発電と、天候の悪化や日が沈めば発電できない太陽光発電という心細い発電方法で国内の電力を賄うには、かなりの技術革新と投資が必要だ。

その結果、電力供給が不安定になったため、それを安定させるために電力会社は、国内で安価に調達できる褐炭による火力発電を増加した。そして利益が出せない構造を作りだしてしまい、電力料金を上げざるを得なくなった。

そう、再生可能エネルギーを利用するには、火力発電などのバックアップが必要になるのだ。また、風力発電の送電網建設も、地元住民の原発は嫌だが送電網の工事も嫌という反対で進んでいないというから事態は深刻だ。特に南部での反対が強いらしい。その結果、北部で発電した電力を、近隣の他国に売らざるを得なくなっているからだ。

結局、ドイツの原発は今でも17基中9基は稼働している。過渡期とも捕らえられるが、これが現実だ。


■ ドイツの可能性と日本の困難さ

ところがドイツは、日本よりはまだ再生可能エネルギーに強引にでもシフトできる可能性が高い。

前述の通り、国内で安価な褐炭を手に入れることができるし、足りない電気は隣国から調達できる。逆に発電しすぎたら隣国に売れる。電気は発電したら即消費できなければ無駄な商品となるからだ。

しかし、2018年にドイツは全ての国内炭鉱を閉鎖し、それ以降は輸入で賄うとしている。つまり、ドイツには、再生可能エネルギーが持つ不安定さや非力さなどを補うための手段として技術革新ではなく、国内の火力と原子力、そして近隣国からの電力の輸出入という手段が使えるのだ。

ドイツはこれらの手段で時間稼ぎしながら、再生可能エネルギーの施設増強や送電網の強化、高度な蓄電技術の開発などを進めることができるかもしれない。

さて、以上の様に条件が違いすぎるドイツから、日本は何を学べるだろうか。

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