アレを使って「人工光合成」!? 米科学者が継続的エネルギーを生み出す研究を発表 (2/2ページ)
そこでシリコンにでてきた光励起電子がバクテリアに渡されて二酸化炭素を還元する。いっぽう酸化チタンに形成された正孔が、酸素を作りだすために水分子を分解する。
このバクテリア『S.ovata』は、さまざまな化学製品の原料となるアセテートを作るのに、非常に優秀な触媒になるという。さらに『S.ovata』によって作られたアセテートを化学製品へと合成するプロセスには、遺伝子操作された大腸菌が使われる。
このシステムの成功のカギは、太陽光の吸収効率と、触媒作用というふたつの要求を、ナノワイヤーとバクテリアのハイブリッド技術によって、うまく分離させたことにあるという。この手法によってバークレーのチームは、太陽光を模した光を使った200時間の実験で、最大0.38%の太陽エネルギー変換効率を達成したと発表している。これは、植物の葉とほぼ同じだという。
私たちは、この方法が人工光合成の分野における大きな飛躍だと信じています。私たちのシステムは、化学製品や燃料を、地中深くから採掘するのではなく、まったく新しい方法で生成できるようにする可能性を持っています。石油化学工業を根本から変えるかもしれないのです
と、この研究のリーダーのひとりであるPeidong Yang氏はいう。研究チームは現在”太陽エネルギーの変換効率3%”という第2世代のシステム開発に取り組んでいる。
「コストを抑えつつ10%の効率を実現することができれば、商業的に成功する技術になります」ともYang氏は説明する。
10%という変換効率が実現する日が来るのだろうか? もしこういった技術が実用化されれば、人間は温室効果ガスをエネルギー源にすることも可能になる。