幼稚園育ち、保育園育ちのメリット・デメリットは?専門家が教える「家庭でのしつけの心得」
「あの子、保育園出ているから何でも自分で出来るのね」「保育園卒だがら列に並べないのね」と言われることがあります。小学校の先生によっては「一目見ただけで保育園出か幼稚園出かわかる」なんて言う人もいます。何だか失礼な話です。でも、こんなことを耳にすると、親として自分の子どもをどちらに通わせたらよいのか迷ってしまいますよね。
そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が幼稚園育ちと保育園育ちの子どもの傾向と家庭でのしつけ法についてお話ししたいと思います。
■保育園と幼稚園の違いって?
保育園は保育に欠ける子を育成する厚生労働省管轄の福祉施設、先生の呼び方も“保育士”です。
いっぽう幼稚園は文部科学省が管轄する教育施設で、担任の位置づけは“教諭”です。保育園保育指針と幼稚園教育要領があり、それにのっとって保育をしています。
最近は保護者のニーズや学校からの要請により幼稚園も延長保育を行ったり、保育園でも文字の読み書きなど教育的なことを取り入れる園も多くなってきています。
■「幼稚園育ち」の子どもの傾向
●メリット
・教育施設のため一定時間、座って学習する機会も多く、列に並んだり椅子に座る習慣がつく
・親と一緒の時が多いため降園後、公園に行ったりお買い物を一緒にしてゆったりと過ごすことができる
・平日、降園後に習い事に通える
・就学前に必要な文字の読み書きなどを体験できる
●デメリット
・親が過保護だった場合、手をかけられ過ぎてしまう
・お弁当で好物だけを入れられていた場合、好き嫌いが多くなり学校給食で苦労することになる
■「保育園育ち」の子どもの傾向
●メリット
・靴の紐を結ぶ、ボタンをつける、など一通り自分でできるようになる
・生活スキルが高くなりたくましくなる
・給食を通して好き嫌いがなくなる。学校給食で苦労しない
●デメリット
・お昼寝の習慣があるため学校に上がった時、リズムに戸惑う
・親が働いているため平日、習い事に通うことができない
・自分の名前の読み書きも出来ない状態で小学校入学を迎えることがある
・トイレトレーニングなど園でやってくれるので親は楽だが、つい先生任せになる
■保育園で「社会性」は身につかない
0,1,2歳はまだ特定の大人との愛着形成の時期です。砂場で数人群がっていても、皆で一致団結して池を掘ったり山を作っているのではなく個々の遊びに興じているだけ。これを“平行遊び”と言います。鬼ごっこや隠れんぼなどはしません。
ですから、母親の就労のためではなく“コミュニケーション力をつける”ことを目的に入園させるのはちょっと違います。多くの子どもと関わる機会はありますが早く入園させたからと社会性がつく訳ではありません。
保育園に通わせていると平日親と一緒に過ごす時間が少なくなります。急いで買い物して夕飯を作って、とせわしない毎日です。
また保育園児はたくましくもなりますが、“寂しい思いをしていない”わけではありません。
14時にママが迎えに来ておうちに帰ってママと一緒におやつを食べる生活がいいに決まっています。でも子どもなりに“ママは仕事をしてがんばっているから自分は保育園にいる”ことを理解しています。だからと言って喜んでいると勘違いしてはなりません。
子どもの気持ちを理解し、週末はじっくりと関わってあげましょう。土日明けの月曜日はぐずったり泣くことがあってもあまり叱ってはなりませんよ。
いかがでしたか?
幼稚園だから、保育園だからというより家庭でのそれぞれに応じた対応が大切です。就学のことを先に見据えながら、いろいろな体験ができるように、それぞれのメリット、デメリットを頭に入れて子育てしていきましょう。
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【参考】
※ 立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)
【著者略歴】
※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』
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