松方弘樹「気がついたら青春映画の主演やっていました」~役者一族の人間力 (2/3ページ)
女優では、お嬢(美空ひばり)がトップで、木暮美千代、花柳小菊さんなど錚々たるメンバーばかり。
お嬢は、僕より5つ年上なので、生きていれば77歳。いつも20人くらいの取り巻きに囲まれているんですが、ちっちゃいから見えないんですが、威厳のある人で、僕なんて声もかけてもらえない。それでも3年ほどすると、挨拶したとき、「あなた、近衛さんとこの坊や」なんて口をきいてもらえたことを覚えています。
そのお嬢から、舞台の相手役をやれって声がかかったんです。でも、お断りしたんです。格が違い過ぎる。僕が共演したとしても、ポスターは、お嬢の顔が大半で、ぼくなんて隅っこに小さくのるぐらいですよ。
お嬢に「せめて、ポスターの顔の大きさが半分くらいにならないと出れません」とはっきり言うと、「うーん、わかるけど」とガラガラ声で言われましたが、その後、問題が……。
江利チエミさんからお声がかかり、OKすると、お嬢が「ちょっといらっしゃい。私を断って、チエミの出るって、どういうことよ」と。で、ポスター見せると納得してくれて。顔の大きさがあまり違わないんです。
その後、お嬢が亡くなるまで、長いこと飲み相手になっていましたね。
酒は強いです。最高記録はウィスキー5本に日本酒1升飲みました。さすがに歩けませんでしたね(笑)。飲み比べでは、無敵でした。キヨ(元巨人の清原和博選手)にも、千代の富士にも負けませんでした。ただ、唯一負けたのが、プロレスラーの天龍源一郎さん。彼は本当に化け物でしたね(笑)。昨年、逝去された文ちゃん(菅原文太)ともよく飲みました。『仁義なき戦い』ではスターでしたが、兄貴のように慕っていましたよ。
僕が主演した『修羅の群れ』にも大スターなのに、主演じゃなくても嫌な顔一つせずに出てくれたんです。プライベートでも長くつきあっていたので、思い出がいっぱい。文ちゃんって素敵なんですよ。
大好きなマグロ釣りは、忙し過ぎて、ここ2年ほどは行ってないです。
山に入って鹿なんかを狩るハンティングは60歳までしていました。アウトドアスポーツは好きですね。大自然の掌に抱かれるのは、心地いいですから。また、暇を見つけ300キロ超のマグロと格闘したいですね。