満点の星空や広大な海を見つめると、人は人に優しくなれる(米研究)
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満天の星空や広大な海を眺めると、どうやら人は親切になるようだ。ここから湧き上がる畏敬の念が人を利他的にし、人助けや建設的な行動を促進するらしい。
米カリフォルニア大学アーバイン校の科学者によれば、自分よりも大きな存在の中で感じる滅私の状態が、人間に宇宙においては自分がちっぽけな取るに足らない存在であることを悟らせ、個人の欲求よりも、より大きな善へ意識を向けるようにするそうだ。
こうした畏敬の念は一般的には自然に対して抱くが、宗教、芸術、音楽からも湧き上がることがある。
「畏敬の念は束の間にしか感じられず、うまく言い表せないものであることも多いのですが、重要な社会的機能を果たしていることを本調査は示しています」と調査の中心人物ポール・ピフ博士は説明する。
同博士によれば、畏敬の念を覚えると、自分が世界の中心にいるのだと思えなくなるという。こうして自我が薄れることで、人々は利己的な利益から離れ、他者の幸福を考えるようになるそうだ。
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『ジャーナル・オブ・パーソナリティ・アンド・ソーシャル・サイコロジー』誌に掲載された本研究では、2000名の被験者を対象に5種類の実験を実施した。
実験の1つでは、1500名の被験者に畏敬の念を抱いた程度について回答してもらった。その後、10枚の引札が与えられ、共有する枚数を決めるというゲームをプレイしてもらった。すると畏敬の念を抱きやすい人ほど、寛大な行動をとる傾向にあった。
他の4つの実験では、被験者グループに、畏敬の念、プライドなどの他の感情、または単なる中立の感情を引き起こすよう設計された映像や何らかの環境を見つめるよう指示した。その後、ゲームをプレイしてもらい、行動の向社会性(建設的、協力的、あるいは社会的受容性や友好性促進する行為)を確認した。そして、ここでも畏敬の念を抱いた人たちは、利他的な行動をとる傾向にあった。
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研究者によれば、畏敬の念の種類やそれを引き起こした原因に関わらず、一貫して協調的行動が促進されたことに驚いたという。
「畏敬の念を引き起こす原因が何であれ、同じ効果を認めました。つまり、人の利己性は鳴りを潜め、より向社会的な行動をとったのです」とピフ博士。そして、こうした効果が他人への奉仕の精神を促し、環境への影響を低減させる可能性について、「イエス」と語った。
via:dailymail・原文翻訳:hiroching
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