学歴や偏差値とは無縁だった職人が、娘と二人三脚で走ったお受験というレース。そのゴールテープの先に見えた未来とは・・・・・・
毎年6月の第3日曜日は「父の日」、今年は6月21日にあたります。 家族を守り、家族のために働く、一家の大黒柱であるお父さん。 厳しい父、優しい父、頼りない父、頑固な父、いろんなお父さんがいらっしゃいます。 今日紹介するストーリーは、自分の腕1本で家族を築いてきた「職人パパ」が、 娘と一緒に「お受験」にチャレンジするお話です。 テレビドラマなどでは、厳しく恐い世界として描かれがちな「お受験」。 そのお受験を、職人パパはどのように乗り越えていくのでしょうか。 お受験の科目や受験のための教室の様子、 受験までにやってきたことなど、中々知り得ない情報もたくさん入った、読み応え充分のストーリーです。 いつかこの子が大きくなったら、父の日に素敵なプレゼントを贈ってもらいたいものですね。 あなたはどんなお父さんとのストーリーをお持ちですか?
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(以下、STORYS.JPより転載)
自分の腕一本で生きてきた、職人。
学歴フィルターとか、受験戦争とか、偏差値とか、
そういうものとは無縁に生きてきた。
生真面目に仕事に向き合い、周囲の人との信頼関係を結び、
名刺さえ持たず、自分の技術だけを頼りに働いてきた。
そんな職人がパパになった。
娘に「よい環境、よいお友達との時間」を与えたいために、
考えぬいて、行き着いたのは、「お受験」への挑戦だった。
野山で駆け回るような環境は、今の東京にはない。
運動といえば、スイミングスクールや、サッカースクール、体操教室などのスクールが主流。
近所のがき大将を中心とした、上下の人間関係にもまれる機会も、
学童保育や、塾で、安全を確保されている小学生が多いなか、のぞめるはずもない。
ならば、学校の方針として、体を使うことを奨励している理念をもつ小学校、
一貫教育で、上下の連携が強く愛校心をもつ家族が集う小学校、
東京には、そんな私立小学校があることを知るようになり、
パパは、「お受験」のトビラを開けた。
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娘のためにお受験を決意した職人パパ。
「お受験」は高校や大学の受験とは全く異なる。
それもそのはず、幼稚園児は文字や数字の読み書きはできないということが大前提。
つまり、記述や計算で答えを求めるテストは実施できないのである。
ではどういった内容のテストになるのか。
「絵画、工作」
「おはなしの記憶」
「ペーパー」
「体操(リトミック、ダンス、ボールの扱い、鉄棒など)」
「行動観察」
「巧緻性(ときに生活巧緻ともよばれる)」
「親子面接」
こういったジャンルが試験科目になるそうだ。
日常生活でサポートできるものばかりではないか!と思うかもしれないが、
ところがどっこい、さすが小学校から受験という意識の高いハードルというわけで、
その科目でも壁にぶち当たってしまう職人パパと娘のあ~ちゃん。
独創性や想像力、集中力に読解力。
聞く力、見る力。
嘘がつけない、正確にいうと嘘をつきとおせる狡猾さの無い子供にとって、
「誤魔化し」というものが一切きかないところがお受験の恐いところだ。
このストーリーでは、それぞれの科目でぶち当たった壁、それを乗り越えるための工夫なども書かれている。
大人が読んでも「ここまで見られてしまうのか」と思ってしまうほど、奥が深い内容だ。
また、お受験はなにも子供が臨むものだけではく、親の受験とも言われている。
実際、幼稚園や教室だけでなく、家庭での過ごし方が非常に大きなポイントとなる。
両親や親族が受験校の関係者であったり、すでに兄弟が入学しているなどの「縁」がものを言うところもあれば、
親の職業などを選別対象にするところもあるのが現状だ。
そんなお受験に音を上げたくなるのは、大人も子供も変わらない。
それでも頑張ることができるのは、家族という強い繋がりがあってこそのものだろう。
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(以下、STORYS.JPより転載)
親は、子どものためにみっともなくなってなんぼ!
できるだけのことをして、いっしょに前に進むしかない。
進んだ先にしか、見えない景色を見てみようじゃないか。
何度も何度も、「もう、止めよう・・・」という気持ちに負けそうになりながら、
パパや、あ~ちゃんのまっすぐに前を向く姿勢に、
励まされて、走り続けた。
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何度もくじけそうになりながらも、お受験に向かって走り続ける。
とはいっても、息抜きや気晴らしも大事だし、お受験には他にも準備は必要だ。
その準備とは、ずばり「お洋服」である。
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(以下、STORYS.JPより転載)
紺色のスーツのママに、紺色のベスト&半ズボンの男子、
または、白ブラウスに紺色のジャンパースカートの女の子、というのが、この世界の定番。
デパートの高級子ども服売り場には、専用のコーナーもある。
幼児教室に通うときにも、その服装に慣れておく、
という意味と、この服装になったら、「お勉強」の時間だ!とスィッチを入れるために、着せるママも多い。
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あ~ちゃんも、いわゆる定番ファッションをしていたそうだが、
通っている教室の先生からオーダーメイドのアトリエが紹介され、
オンリーワンの、個性が光る勝負服をつくることとなった。
合否に服装は関係ないとされているが、見栄えが良くてマイナスはない。
面接まで辿り着く保障もないまま、その服に袖を通したあ~ちゃんが、他の子よりも輝いて見えるように、
オーダーメイドの服を仕立てたそうだ。
結果、見事あ~ちゃんはその服に袖を通すことができた。
最終科目、親子面接。
泣いても笑ってもこれがお受験の最後。
面接官からの質問に答える母(著者)と娘。
最後に父親に向けて、
「娘さんの、長所、ここは、えらいなぁと思うところは、どんなところですか?」
という質問があった。
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(以下、STORYS.JPより転載)
パパは、また、訥々と、話した。
努力をして、がんばれば、達成できるとわかっているところ。
鉄棒にしろ、自転車にしろ、ヴァイオリンにしろ、
自分自身で、努力する喜びをすでに知っているのが、いいと思っているということを話した。
逆上がりの練習で、手にマメを作って、つぶれて血が出ても、できるまで、鉄棒にしがみついていたこと、
補助輪をはずした自転車で、何度も転んで、あちこち擦りむいたのに、泣かずに、乗れるようになるまで諦めなかったこと。
思い出したパパは、涙声になった。
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最後の最後で涙を流した職人パパ。
その娘への深い愛情は、果たして面接官に届いたのだろうか。
年端もいかない子供たちに受験をさせるという行為は、たびたび世間からの非難も受ける。
実際、時間も、お金もかかる。
その年の倍率や試験内容など、運が大きく左右することもある。
それでも受験を選んだ職人パパと娘に、著者は最後にこう語っている。
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(以下、STORYS.JPより転載)
ただ、この受験の準備のなかで、我が家の場合は、夫婦で悩んだり、時間のやりくりすることで、
たぶん、受験をしないで過ごすよりも、ずっと濃い時間を過ごせたと思う。
一見、無謀、無理に思えるようなことも、やりようによっては、結果を出せるのかも、と思えた。
それは、きっと、これからの家族にとって、喜ばしいことに違いない。
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職人パパが娘と二人三脚で挑戦したお受験。
その過程であった新たな発見や、深まった家族の絆。
そしてゴールまで走りきった家族が掴んだお受験の結果とは・・・・・・
あなたのお父さんも、きっとこの職人パパのように、
涙を流すほどの大きい愛情を持ってくれているに違いありません。
大人にならないと、愛情だと気が付くことができないような厳しい愛情を注いできた、不器用なお父さんも多いでしょう。
自分が初めて親になって分かる苦労や想いもあるでしょう。
今年の父の日、一言「ありがとう」の言葉をプレゼントしてみませんか?
そして、あなただけのお父さんとのストーリーを、思い出してみませんか?