ネット上で誹謗中傷・荒らし行為を処罰する法案が可決(ニュージーランド)

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ネット上で誹謗中傷・荒らし行為を処罰する法案が可決(ニュージーランド)
ネット上で誹謗中傷・荒らし行為を処罰する法案が可決(ニュージーランド)


 ニュージーランド国会で、”有害デジタル通信法案(Harmful Digital Communications Bill)”が可決され、月曜日に成立する見込みだ。

 同法案は、意図的に有害、脅迫的、あるいは侮辱的なメッセージを書き込み送信した場合、その送信者に罰金や懲役刑を科すものだ。



 具体的には

 1. 他人のセンシティブな事実、個人情報の開示
 2. 脅迫、恫喝
 3. 書き込みによる影響により特定の人物を著しく不快にすること
 4.下品あるは猥褻な内容
 5. 虚偽の書き込み
 6. 自殺を促すこと
 7. 人種、出自、宗教、性別、身体障害を理由として他人を貶すこと
 などが刑罰の対処になる。

 また、そういった書き込みを削除するために、フェイスブック、グーグル、ツイッターなどの企業と共同して作業する部門も設置される。これを受けて、関連企業は投稿主に投稿の削除を要請してから24時間以内に削除されなかった場合は、これを企業側で削除することになる。

 法律があいまいで言論の自由を奪うとする批判もあるが、実際に起訴されるケースはそうは多くないはずだという意見もある。

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イギリスとの違い

 イングランドとウェールズにはこうした荒らし行為を罰する特定の法律はないが、実際には悪質通信法(Malicious Communications Act)、通信法(Communications Act)、嫌がらせ防止法(Protection from Harassment Act)によって起訴される可能性がある。こうした法律は、荒らし行為(トロール・トローリング)をはっきりと定義していないが、脅迫、ストーカー行為、不快なメッセージを扱うことができる。また、スコットランドと北アイルランドにも類似した法律がある。

 メディアを専門とする弁護士ニック・マクアリーナン氏によれば、イギリスでは荒らし問題については現在の法律で十分対応でき、実際に警察は過去12ヶ月でこうした法律に頼り始めている。しかし、同時に警察や一般市民は、何が荒らし行為にあたるのかしっかりと知っておく必要があるそうだ。新しく法律を作ればその定義をはっきりさせることができるが、それには時間も費用もかかる。



 公訴局によれば、「特定の個人あるいは集団を対象とし、迷惑行為あるいはストーカー行為に該当するメッセージ」が犯罪になりうる。また、人や物に対する「暴力を受けるという確かな脅威」もまた犯罪となる。さらに、「著しく不快、下品、わいせつ、または不誠実」なメッセージも違法行為となるかもしれない。

 18歳以下の未成年の場合は、「潜在的な有害性や通信内容の深刻さを正しく評価できない可能性がある」ため起訴される可能性は低い。

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言論の自由に与える影響

 英公訴局は、悪質通信法によってソーシャルメディアの利用者を起訴するための敷居は高いと説明する。通信の内容が単純に悪趣味、論争的、悪評判であり、個人や特定の団体に対して不快な可能性があるというだけでは、刑法を適用するには不十分だ。起訴するには単なるからかいやユーモアを逸脱しているものでなければならない。

荒らし行為への罰則

 適用された法律によって、荒らし行為には最大2~5年の懲役が科される。しかし、マクアリーナン氏によれば、起訴件数は増加しているとはいえ、現実には重い刑罰が科されたことはないという。

 昨年、英ブリストルでピーター・ナンという男性が、ステラ・クリーシー下院議員の政治キャンペーンに対して大量の嫌がらせメッセージを送りつけ、18週間の懲役が言い渡された。さらに、クリーシー下院議員と女権活動家キャロライン・クリアドペレス女史との接触を禁ずる命令も下された。

 2011年には、ネット上で亡くなった子供を嘲笑したショーン・ダフィーという男性に対して、やはり18週間の懲役が判示されている。


via:bbc・原文翻訳:hiroching


 日本もネットでの書き込みによる事件が多発している。特にLINEを利用した集団いじめなどが取沙汰される昨今、一刻も早い法整備が待たれるところだ。
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