エアコンなしで快適に過ごせる?熱を吸収して室内の温度を調整するテーブル

FUTURUS

エアコンなしで快適に過ごせる?熱を吸収して室内の温度を調整するテーブル

夏はエアコンがなければやってられない、と思うようになったのはいつからだろうか。昔は扇風機だけでも平気で過ごしていたが、一端エアコンに頼ってしまうと、たとえ後で電気代の請求額に驚くことになろうとも、使わずにはいられない。

しかしフランスの工業デザインチームの『js.l』は、電気を使わずに冷暖房の機能を持った家具を考案した。その第一弾として『ZEF Table』が登場した。何でも暑くなると冷房効果があり、寒くなると暖房効果があるという。

■ 周りの熱を吸収して蓄えるテーブル

『js.l』が多大なエネルギーを消費する現代の環境問題に、家具を使って貢献できないかと考案したのが、『Zero Energy Furniture』というコンセプトだった。

そのコンセプトで作られたのが『Zero Energy Furniture』の頭文字を付けた『ZEF Table』だ。

『ZEF Table』は、室内の気温が上がると熱を吸収し、気温が下がると熱を放出するというテーブルだ。外観は普通の木製テーブルで、サイズが大きめなので会議室などに置かれていても違和感が無い。

しかしこのテーブルの天板の裏側には陽極酸化アルミの蛇腹状の板が取り付けられており、そこには特殊な相転移素材が塗られている。

この相転移素材は、室内の気温が約22度を超えると軟化し、室内の熱を吸収して蓄えるのだ。逆に室温が約22度を下回ると、蓄えられていた熱が放出されて、室内を暖める。

つまり、陽極酸化アルミの蛇腹状の板が放熱・吸熱板で、相転移素材が蓄熱材となっているわけだ。

例えば、昼間の会議室で室温が上昇すると、会議用テーブルとして置かれている『ZEF Table』が熱を吸収し、室温を下げる。

そして夜になり室温が下がると、『ZEF Table』は昼間に蓄えた熱を放出して室温を上げようとする。

■ 効果を発揮できる地域は限られているが

とはいえ、『ZEF Table』はエアコンを代用できるほどの冷暖房能力を持っているわけでは無い。あくまでエアコンなどと併用することで冷暖房の効率を高める補助的な役割が期待されている。

『js.l』によれば、会議室で『ZEF Table』を使用した場合、エアコンの消費電力を最大30%程度節約することができるという。ただし、『ZEF Table』が効果を発揮できるのは、約22度を超えたり下回ったりする気温変化がある室内でのことだ。

残念ながら、日本の多くの地域の様に、夏になると常時22度を上回っている様な環境では、『ZEF Table』が放熱する機会を得られないので効果を発揮できない。

ただ、欧州であれば、『ZEF Table』が効果を発揮できる地域が多いかもしれない。「js.l」は、今後はテーブルだけでなく、『Zero Energy Furniture』シリーズとしてソファーなど他の家具にも室温調整機能を持たせたいとしている。

そして、図書館などの施設で採用されれば、エネルギーの節約に貢献できると考えているようだ。こういう発想が集まることでも省エネは進められるのではないだろうか。

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