間合いに入ったら瞬殺・・・蚊を打ち落とすレーザーがいよいよ製品化?
夏になると嫌な奴らがいろいろと現れるが、その代表的なのが蚊だ。あの羽音を耳にしただけでもイライラする。しかし室内であれば、従来の蚊取り器などを使って退治できるので、問題は無い。
問題は、窓を開け放した様な部屋や、野外で活動するときだ。ガーデニングや家庭菜園、あるいはバーベキューなどで油断していると、あっという間に貴重な血を吸われてしまう。そして、お土産にかゆみを置いていくのだ。
しかし、かゆみだけならまだいい。地域によっては、デング熱やマラリアなどのかなり深刻な病気を持ち込んでくる危険性もある……。
まったく、奴らが近づいて来たらレーザーで打ち落としてやりたいくらいだ。
■ 蚊を見つけてレーザーで焼き落とす
その装置は『Photonic Fence』といい、仮想の壁を超えて侵入しようとする蚊を、レーザーで打ち落としてしまうと言うSFチックな驚くべき装置だ。
『Photonic Fence』はIntellectual Ventures Laboratory社が開発し、発表されたのは2010年だったが、今年の3月に同社のサイトで、Lighting Science社と市場に向けた共同開発で同意したと発表したのだ。
両社は商業ベースの害虫駆除製品を開発するために新会社を設立する予定だという。ところで『Photonic Fence』とはどのような装置だろうか。
『Photonic Fence』はビデオカメラで蚊を識別し、設定した特定の領域に蚊が侵入すると、レーザーを照射して打ち落とすという装置だ。
動画はスローモーションだが,実際は10分の1のスピードと瞬殺らしい。
公開された動画を見れば分かるが、蚊を丸焼きにするわけではなく、最も弱い羽を焼いて消滅させてしまうのだ。それだけでもう、蚊は飛べなくなるため後は死ぬしかない。
つまり、例えば病院の施設まるごとや一般家庭の庭などに、仮想の壁を設定し、蚊の侵入を防ぐという仕組みである。

『Photonic Fence』のレーザーは瞬間的に使用されるため、エネルギー消費量は極めて低いという。
しかも『Photonic Fence』のすごさは、蚊や蝶や蜂と言った種類を区別できるだけでなく、蚊の雌雄も見分けられると言うから驚く。つまり、設定を変えれば、蚊以外にも活用できるのだ。

■ 伝染病予防に期待される製品化
『Photonic Fence』が実用化されれば、アフリカなど蚊による感染が脅威となっている地域の医療施設を、見えないバリアで守ることができるようになるだろうと期待されている。
もちろん価格にもよるが、一般家庭でも設置できるようになれば、蚊を気にせずに庭でバーベキューや家庭菜園、ガーデニングを楽しめるようになる。
そして住民が安心して庭を楽しんでいる間、その周りでは、飛来してきた蚊を次々とレーザーで打ち落とすという、小さな戦いが繰り広げられているのである。