皮肉を理解することで脳が鍛えられる。皮肉に関する9の科学的事実

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 「皮肉」とは、遠まわしに意地悪く相手を非難することで、言葉による嫌がらせである。ほめ殺しなんて手法も皮肉の一種で、褒めて伸ばす教育を受けていない私は、誰かに褒められると「それ皮肉?」とか「何目的?」とか思ってしまうわけだが、皮肉なのか皮肉じゃないのかを判断するのは難しいものだ。

 世界各国で言語学から心理学、脳神経学まで、多岐にわたる観点から「皮肉」と「皮肉を理解する力」に関する研究が行われている。ここでは皮肉をめぐるいくつかの科学的事実を見ていこう。

1. 皮肉は脳が鍛えられる

 皮肉を理解するには、普通の言葉を理解するのに比べて、余計に脳を使うことがわかっている。結果的に、問題解決能力が高まるなどの効用がある。イスラエルで行われた実験では、携帯電話会社のコールセンターで苦情に対応した学生のうち、単純に怒りをぶつけられたときよりも、皮肉を交えて文句を言われた学生のほうが、よりクリエイティブに問題を解決することができたという。

2. 人は脳のさまざまな部位を使って皮肉を処理する

 カリフォルニア大学の神経心理学者キャサリン・ランキンらの研究によれば、皮肉を言うときの声のトーンを探知するのに側頭葉と海馬傍回が関わっているという。

3. 皮肉かどうか急にわからなくなったときは、病気の前触れかも

 脳のどこかに異変が生じている場合、皮肉を知覚できない可能性がある。研究の結果、自閉症や閉鎖性頭部外傷、統合失調症の症状のなかには、皮肉を認識する能力を妨げるものがあることがわかっている。また、前頭側頭認知症にもその傾向があり、それまで皮肉を解していたのに突然わからなくなったときは、病気の可能性を疑ったほうがいいかもしれない。4. 皮肉には矛盾する2つの側面がある

 皮肉は笑いを誘うこともできるが、意地悪で辛辣にもなりえる。たとえば頭ごなしに言われることに反発するが、皮肉を解するタイプには、「汚い部屋だね」と言う代わりに「どうやったらこんなに綺麗にできるの?」と言ったほうが効果的な場合もあるだろう。しかし一方で、正直に言われるよりも皮肉を言われるほうが傷つくという調査結果もあるので、相手を見極めることも必要だ。

5. 皮肉を言うのは親しみを感じている証拠?

 多くの場合、人は敵ではなく友人に対して皮肉を言う。好きだからからかってしまう心理の一面ともいえる。

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6. 顔の見えない匿名のコミュニティでは皮肉が増える

 しかしこれが、ネット上で見知らぬ他人相手になると、逆に皮肉が飛び交う確率が高くなるという。その理由として考えられるのは、この先会うことのない相手のほうが、辛辣な言葉を吐きやすいというのがひとつ。さらに、実際の会話よりも文章を打ち込むほうが時間がかかるので、そのあいだにより複雑な皮肉を考えつくこともできるからではないかという。

7. 子どもも4、5歳になれば皮肉を理解する

 20年以上にわたって皮肉の研究をしている、カルガリー大学の心理学者ペニー・ペックスマンが人形劇を使って行った実験の結果、5歳児にもなれば、人形が皮肉を言っていることが理解できたという。なかには失敗した親に対して「上出来だね」と皮肉を言う4歳児もいたそうだ。また、皮肉っぽい親を持つ子どものほうが、皮肉を理解しやすくなるという。

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8. 皮肉には地域性がある(アメリカ)

 米ニューヨーク州(北部)の大学生と、米テネシー州メンフィス(南部)の大学生を比較した実験では、北部の学生のほうが会話に皮肉を入れることが多かった。また、北部の学生の56%が皮肉を面白いと受け止めたのに対して、南部の学生でそう感じたのは35%に留まった。どちらの地域でも、「ニューヨーク出身の男」という特性を持つ学生が、自分を皮肉屋であると認識している率が最も高かった。

9. 皮肉かどうかは口元に注目しよう

 人が皮肉を言うときは、目元よりも口元の表情に何らかの変化が生じるケースが多いという。また、皮肉を言うときは相手の目を見ない傾向があり、これは嘘を言うときに目をそらすことにも通じる。


via:Smithsonianmag・原文翻訳:mallika



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