テレビを1時間見るごとに「11%も」いじめられる確率上がる?
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子どものころにテレビを見すぎると、大人になってから人間関係に支障をきたすかもしれません。恐るべきことに、いじめられるリスクさえ増すというのです。
今回は『TODAY』の記事を参考に、幼少期のテレビの見すぎといじめについての関係性についてまとめました。
■1日2時間以上のテレビ視聴がNGな理由
まず、発達行動小児科学会の調査では、テレビの視聴時間の増加で、中学生になって同級生からいじめられるリスクが増したという結果が出たそうです。
この調査に関わったモントリオール大学の研究者・リンダ・パガーニ氏は、「テレビは楽しい気晴らし」だということを否定していません。しかし同時に、その気晴らしに時間を割きすぎると、「なにかを失う」という危険性を指摘してもいます。
テレビの視聴時間が1日2時間を超えると、他のアクティブな行動に制限がかかります。たとえば誰かとの会話、誰かとの遊びの約束など。
また、それだけでなく、幼少期の子どもに大切な「両親との直接的な対話」の時間をテレビは奪っているのです。
感情を誰かに表現することは、社会で生きていく上で重要ですが、「感情表現の方法は、社会的な経験に基づいて学習されていくものです」とパガーニ氏は主張します。
自分が話し、相手が聞く。相手が話し、自分が聞く。お互いに目を合わせてアイコンタクトを取ることが、最強のコミュニケーション方法なのです。
その訓練の時間を奪うテレビやバーチャルの世界に没頭してしまうことは、幼少期の子どもにとっては弊害でしかありません。
■テレビ1時間でいじめられ率が11%アップ
パガーニ氏たちは、991人の女の子と1,006人の男の子への追跡調査を行いました。
子どもたちの幼少期にフォーカスし、生後29ヵ月時点でのテレビ(DVDを含む)視聴時間について、両親に聞き取り調査をしたのです。内容は子どもたちの振る舞いにまで及びましたが、なんとテレビを見ていた子どもたちの方が、高い衝動性と攻撃性を持っていることがわかったのです。
そして子どもたちが6年生のとき、本人に「他の子どもたちがどれくらい自分の悪口をいうか」など、いじめについての調査をしました。その結果、意味もなく押されたり、暴力を振るわれたり、からかわれたり、嘲笑される、などさまざまな被害が浮き彫りになったそうです。
以上のデータを併せた結果としてわかったのは、子どもが幼少期に1時間テレビを長く見るごとに、中学校で感じる「いじめられている」という意識が11%も増加すること。
個々の子どもの振る舞いや認識能力、家族の特徴(たとえば収入、家族構成と両親との関係性)を考慮しても、上記の内容はゆるぎない事実でした。
■しかしテレビは負の要素ばかりではない!
一方、ヴァージニア大学の教授であるパトリック・トラン氏は、テレビには負の要素ばかりではなく、学習経験としてのプラスの要素もあると次のように主張します。
「パガーニ氏の研究結果は、子どもをいじめから守るための策として、親にテレビの視聴時間を制限させることにもつながりかねません。学習としてテレビを役立てることができれば、いじめの増加のような弊害はむしろ減らすことができるかもしれません。
子どもたちをいじめから保護する最良の方法のひとつは、彼ら自身の興味を伸ばしてやることです。スポーツ、音楽、なんでもよいのです。なにかひとつ得意なものや興味が持てるものがあれば、それは彼らの力になり、いじめから身を守る術にもなります」
パガーニ氏も、親たちにテレビを制限するよりも、子どもたちのことを思いやってさまざまな体験をさせてやり、感じさせることを望んでいます。知識は力。メディアを問わず、正しい知識を子どもに与えていくことが、大人にできることなのではないでしょうか。
(文/スケルトンワークス)
【参考】
※Too much TV time for toddlers linked to risk of being bullied, study suggests-TODAY