田中角栄 日本が酔いしれた親分力(6)現場からの情報が最大の武器
大蔵大臣の田中角栄は、文京区目白台の自邸で2人の官僚と対峙していた。「君たちはこの俺が、大蔵省の細かな行政について何もわかっとらんと考えとるらしい。が、本当にそう思っとるんだったら、けしからん!」 田中は、大蔵官僚たちが、自分が尋常高等小学校卒ということで、心の底では馬鹿にしていることをわかっていた。「おい!」と言って、秘書に応接間の壁の戸を開けさせると、そこにはずらりとファイルが並んでいた。 ...
大蔵大臣の田中角栄は、文京区目白台の自邸で2人の官僚と対峙していた。「君たちはこの俺が、大蔵省の細かな行政について何もわかっとらんと考えとるらしい。が、本当にそう思っとるんだったら、けしからん!」 田中は、大蔵官僚たちが、自分が尋常高等小学校卒ということで、心の底では馬鹿にしていることをわかっていた。「おい!」と言って、秘書に応接間の壁の戸を開けさせると、そこにはずらりとファイルが並んでいた。 ...
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