本好きリビドー(166)
◎快楽の1冊『蠕動で渉れ、汚泥の川を』 西村賢太 集英社 1600円(本体価格) 憚りながら西村賢太氏の著書は、小説はもちろん日記やエッセイ、対談集まで含め単行本の段階で全冊、読破している。その筆者から言わせてもらえば、“一私小説書き”と自称されがちな氏ではあるが、西村作品はむしろ、基本的にピカレスク・ロマンだ。 かつて同棲していた女性との日々を1エピソードごとに短篇化した一連の〔秋江もの〕の諸作にしても...
◎快楽の1冊『蠕動で渉れ、汚泥の川を』 西村賢太 集英社 1600円(本体価格) 憚りながら西村賢太氏の著書は、小説はもちろん日記やエッセイ、対談集まで含め単行本の段階で全冊、読破している。その筆者から言わせてもらえば、“一私小説書き”と自称されがちな氏ではあるが、西村作品はむしろ、基本的にピカレスク・ロマンだ。 かつて同棲していた女性との日々を1エピソードごとに短篇化した一連の〔秋江もの〕の諸作にしても...