ココアやスープを飲むときに、ヤケドしやすいのはナゼか? 水をどれだけ加熱しても100℃以上にならないが、塩や砂糖などほかの物質を溶かすと100℃でも沸騰しない液体に変わる。さらに「あんかけ」のように粘度が高くなると、対流が起きにくくなっていつまでも熱い状態が続く。濃度が高く粘りけの強い飲み物は、ヤケドするための条件が揃っているのだ。
■塩水は100℃で沸とうしない
水は0℃で凍り、100℃で沸とうするのは誰もが知っているだろう。ところが、凍る/沸とうする温度はカンタンに変更できる。砂糖でも塩でも構わないので、なにかを水に溶かすだけで、凍らない/沸とうしない水ができあがるのだ。
決め手は種類や重さではなく、溶かすものの「分子」または原子の数で、多いほど沸点は上昇し、凍る凝固(ぎょうこ)点も低くなる。水1kgに溶かした場合、
・食塩(塩化ナトリウム) … 約29g
・砂糖(ショ糖) … 約342g
で、沸点は0.5℃上昇し、100.5℃まで沸とうしなくなる。100℃・100gの水には最大39.3gの食塩が溶けるので、1kgに393g溶かすと沸点は約7℃も上昇する。水に食塩を加えるだけで、107℃まで沸とうしない液体に変わるのだ。
コーヒーや味噌汁を限界まで加熱することはないだろうが、なにかが溶けている時点で100℃では沸とうしない液体になっている。クルマのラジエターに「不凍液」が入れられるのも同じ理由で、冬に凍らないようにするのと同時に、100℃でも沸とうしなくなるので、オーバーヒート防止にも役立っているのだ。
■「あんかけ」はアツアツで当然
「あんかけ」もヤケドしやすいのはなぜか? とろみのある液体は対流(たいりゅう)が起きにくいので、温まるのも冷めるのも時間がかかるからだ。
ナベで味噌汁を温めるときに、底から表面に向かって「流れ」が発生するのを見たことがあるだろう。これが対流で、ナベ底で加熱された味噌汁が膨張(ぼうちょう)し、体積が増える。すると見かけ上軽くなった状態なので「上」に登ってくる。やがて空気に触れて冷やされ、再び底のほうへと潜ってゆく。
ただのお湯より危険! 熱々のココアやスープを飲むとやけどをしやすいのはなぜ?
2015.11.03 21:22
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