【西成あいりん地区】泥棒市の主力商品となりつつある"向精神薬"のウラ側

【西成あいりん地区】泥棒市の主力商品となりつつある"向精神薬"のウラ側

 数か月振りに大阪市西成区のあいりん地区で行われている泥棒市を訪れた。この泥棒市はこの地域の労働者、生活保護受給者を中心に様々なモノが売られている。しかし、違法な品物が数多く売られている為に、最近は取締りが強化されているのだ。

 道路でモノを売る際には必ず道路使用許可を取らなくてはいけない、しかし、この泥棒市の主はその様な許可証を取る人間はいない。筆者が泥棒市を訪れた時間は日曜日の朝の7時頃である。泥棒市が行われている時間は平日の季節によるが、深夜の2~3時頃から朝の6~7時頃である。筆者が訪れた時間はギリギリの時間帯ではあった。

 だが、パチモンと呼ばれる偽ブランド商品、薬、違法DVDなどの店があまり売れなかったのであろうか、まだ店を閉めずに営業をしていた。営業と言ってもそんなに大げさなモノではない。ただ、道路にブルーシートを敷いているか、キャリーバッグの横に品物を置いているだけである。

 数分後突然品定めをしている買い物客の間にどよめきが走り、商店主達が荷物をまとめ始めた。そして時間を置かずに警察車両がゆっくり通り始めたのだ。今までの警察車両の巡回は一度だけであったが、この様な違法露店の摘発を始めてから、数回通る様になったのである。この様になったらもう商売は出来ない。取材を諦めて西成の情報をいつも提供してくれる人間に情報を求める為にお茶を飲む事にしたのだが、そこで新たな情報を入手する事が出来た。

●泥棒市の主力商品は闇流通する向精神薬

 泥棒市が行われているのは、西成のあいりんセンターの後ろであったが、今は取り締りを恐れて、ごく一部の人間が場所を変えて泥棒市を行っているらしい。その人間の案内で新たな場所に行った。今までの泥棒市は数十メートル四方に50位の店があった。しかし、新しい場所はもっと狭い場所にある。しかも、売られている商品は向精神薬、睡眠薬等の当然医師の指導の元により処方される薬であり、素人の売買は絶対に禁止されている商品ばかりだ。紹介者がしっかりしている為に、売人に色々な話を聞く事が出来た。

 その中で驚いたのはある睡眠薬の値段だ。薬の薬価と言うのは驚く程安いモノである。

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