モニュメンツ・メン財団代表・ロバート・M・エドゼル「芸術なくして、人生はなし」~芸術を愛する人間力

| 日刊大衆
モニュメンツ・メン財団代表・ロバート・M・エドゼル「芸術なくして、人生はなし」~芸術を愛する人間力

「芸術なくして、人生はなし」
レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』や、ゴッホの『ひまわり』などの芸術作品を、現物ではなくとも、誰しも一度は目にしたことがありますよね?
その作品の存在はみんな知っているのに、ほとんどの人が、それらが第2次世界大戦中に、ナチスに略奪され、破壊されようとしていた事実を知らないと思うんです。なぜ、その芸術作品がいまも、残っているのかといえば、それは、大戦中にナチスから奪い返した人たちがいたからなんです。彼らは『モニュメンツ・メン』と呼ばれる特殊部隊の隊員で、決して軍人だったわけではなかったんですが、不慣れな戦場で悪戦苦闘しながら、ナチスから作品を守った。
そんな勇敢な彼らを私が知ったのは、ヨーロッパに移住したときでした。当時はアメリカで探鉱会社を興していたのですが、それを売り払い家族揃って移住したんです。
そこで、なぜこれほど多くの建造物や美術品が戦争で壊されることなく残ったのだろうとふと疑問に思って、調べ始めたのがきっかけです。
初めは、誰もが知っていることで、私が無知なだけなのかもしれないと思ったんですが、誰に聞いても知らなかった。そこで、彼らの功績が、誰も知ることなく歴史に埋没してしまうのは、とても残念なことだと思い、彼らの調査を始めたんです。取材には、10年かかりました。調査をしなければならない地域が、ヨーロッパ各地にあり、地理的にかなり広範囲にわたっていたので、途中で何度も投げ出しそうにはなりましたね(笑)。でも、取材していくなかで、どうしてもやめられなくなってしまった出来事があったんです。
それは、まだご存命の『モニュメンツ・メン』の方にお会いしたときの話なんですが、ちょうど、彼が99歳の誕生日を迎える10日前にお会いしたんです。
彼には4人の息子がいて、彼らから、"僕らのおじいちゃんは、ほとんど一日中寝てるし、記憶も飛んでいるので、会いに来ても無駄足になると思いますよ"と言われていた。でも、実際にお会いしてみて、それまでに僕が集めた写真や資料を見ると、彼の目がキラリと光って、寝てばかりだったはずの彼が、4時間ぶっ続けで当時の話をし続けてくれたんです。それも、とても鮮明に。

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