紅白歌合戦“ドラマチック歌姫”の60年史!【<70年第21回>「私生活」辺見マリ】

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紅白歌合戦“ドラマチック歌姫”の60年史!【<70年第21回>「私生活」辺見マリ】

 大阪万博が開かれた70年、辺見マリ(65)は「経験」の大ヒットで一躍、スターダムに乗った。同年の紅白にも出場を決めたものの、なぜか、耳慣れない曲が選ばれていた‥‥。

 初めて紅白に出てから、もう45年がたちます。時の流れは速いものです(笑)。

 私のデビューは69年11月10日、「ダニエル・モナムール」という曲でした。実は、もっと早く発売するはずが「ジュテーム」の響きが悩ましすぎると録り直し。ソフトな歌い方に変えて、36位の小ヒットになりました。

 そして、翌70年5月11日に発売したのが「経験」です。新人にとって2作目は勝負曲です。そのため、手を前にかざす振り付けも自分で考えました。演歌の人はロングセラーもありますけど、私はポップス。これがヒットしなかったら次はないという覚悟でしたね。

 ありがたかったのは「夜のヒットスタジオ」の司会の前田武彦さん。私は歌い出しのカウントを取るつもりが、前武さんには「♪ハやめてェ」と聴こえる。それがおもしろいと強調してくれて、そこからヒットにつながったと思います。

── 「経験」はオリコンチャート2位、48万枚もの大ヒットを記録。同年のレコ大新人賞にも選ばれたが、奥村チヨの「恋の奴隷」と同じく、NHKで歌う機会は訪れなかった。

 私は渡辺プロでしたから、ザ・ドリフターズの全国巡業の前座も経験したんです。ある日、四国のどこかの会場で「経験」を歌ったら、反応が「ウワーッ!」という感じで、こっちが驚きました。

 そしたらマネージャーに「関西方面の有線から火がついているぞ!」と言われ、あの反応の理由がわかりました。

 ただし、NHKの歌番組では1度も「経験」は歌わせてもらえなかった。紅白に選ばれたのは3作目の「私生活」です。実はこの歌の出だしは「♪止めてェ」で、「やめて」はダメなのに「とめて」はいいのかしらと思いましたよ(笑)。

 紅白では階段の上から降りて来て、センターマイクにたどりついたら歌うという演出でした。ところが、降りている途中にベテランのアイ・ジョージさんが飛び出して、抱きつこうとしたんです。

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