ここ数年で目覚ましい進歩を見せているのが「中国の国産アニメ」。これまで中国では日本のアニメばかりが放送され、人気を得てきましたが、昨今は政府の国産アニメ産業の飛躍を目指した政策が功を奏したのか、ハイクオリティーな作品も登場するようになっています。今回は、そんな「中国の国産アニメ」についてご紹介します。
■長らく席巻した日本製アニメを逆転……
中国では長らく日本など外国産のアニメが国内を席巻していました。海外文化の依存に危機感を持った中国政府は、2004年にアニメ産業振興策を本格的に打ち出し、以降国産アニメの制作に力を入れました。
NHK放送文化研究所メディア研究部の発表によると、中国のアニメ産業は急激に発展しており、2011年には1年で435本のテレビアニメが制作されたそうです。アニメの制作時間数に関しても「1,577時間48分」というデータがあり、これは日本を上回る数字。さらに国産アニメの市場規模も5兆円近くに達しています。
一方で海外アニメの規制も行われています。では、近年の中国産アニメはどんなものがあるのでしょうか? 代表的な3作をご紹介します。
●『秦時明月』
杭州市の『玄機科技信息技術有限公司』というアニメ制作会社が手掛けたCGアニメ。秦の時代を舞台にした、「強きをくじき、弱きを助ける」という侠客モノの作品で、2007年に放送され大ヒットしました。その後、続編も制作されています。
●『喜羊羊与灰太狼』
「原創動力文化傳播有限公司」によって制作された作品。中国国内では2005年から放送されました。現在までに700話以上放送されてきた国民的アニメで、2010年にはディズニーと契約し、国外進出も果たしました。
●『雛蜂-B.E.E-』
2015年7月に中国で公開されたアニメ。原作は同名のwebコミックで、近未来を舞台にしたサイバーアクションです。