[中国のヤバすぎる正体]

【中国】言論弾圧が深刻化…世界中に拡大する政府主導の拉致・監禁

中国で常態化する拉致・監禁 (C)孫向文/大洋図書

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。2015年、香港の「銅鑼湾書店」のCEO、幹部、同書店の大株主ら計5人が相次いで行方不明になるという事態が発生しました。

習近平国家主席スキャンダル本が香港で出版中止に

 真相は不明ですが、銅鑼湾書店が中国共産党政府を批判する内容の本を扱っていたこと、行方不明者の一人が、「独自の方法で中国本土に入り調査に協力している」という内容の手紙を書店員に送っていたことなどから、香港当局では中共政府の指示による拉致・監禁が実行されたと予想されています。

 この事態を受け、香港では習近平国家主席の過去の女性スキャンダルを扱った書籍の出版が中止となりました。香港民主党の何俊仁主席によると、中国本土から出版社に対し前述の書籍の出版を中止しろという脅迫電話があったそうです。

 中国では共産党政府を批判する内容の書籍は「禁書」と呼ばれ、出版、発売が禁止されています。香港では以前から禁書が多く取り扱われており、毎年香港で開催される「香港書展」というブックフェアの際には、禁書を買い付けるために多くの中国人が本土から訪れます。

 僕自身、銅鑼湾書店には立ち寄ったことがあるのですが、禁書を中国本土に持ち込んだことが判明すると、2000元(4万円)以上の罰金や監禁などの刑罰が課せられるため、購入を諦めたのです。

 刑罰があるにもかかわらず、禁書を購入する中国人は後を絶ちませんでしたが、その中から多くの行方不明者が出現しているという噂は、中国国内では以前からささやかれていました。

 香港書展開催中は中共政府が放ったスパイたちが潜入していて、書籍を買う中国人たちの動向を監視していると言われています。そして習近平体制になり言論に対する弾圧が激化するにつれ、中共政府による拉致・監禁が世界中で行われるようになったのです。

 例えば2015年7月9日、タイ政府は入国していたウイグル人難民100人を中国に強制送還したと発表しましたが、この事態に関してはタイ政府に対して中共政府側の圧力があったのかもしれません。

 また、一部海外メディアの報道によると、15年10月にはミャンマーのとある街で、中国の著名な人権派弁護士(中国の民主化を支援する弁護士たちの総称)、王宇の息子と支援者2人が制服を着た男たちに拉致されたと報道されました。ちなみに王宇弁護士は、民族和解を訴え、中共政府から「国家分裂」を誘発したと見なされ、無期懲役の刑を受けたウイグル人学者イリハム・トフティ氏を弁護したため、北京市内の航空で父親とともに拘束され、現在囚われの身です。

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