【冴え女シリーズ(11)】[マスターの不器用な優しさに]第9話(後半)「本当に分かっているのか?」

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【冴え女シリーズ(11)】[- マスターの不器用な優しさに -]

■作品概要
信じていた親友にずっと好きだった人を取られ、傷心中の蘭。もう恋なんてしないとやさぐれる彼女の心を癒してくれるのは、行きつけの喫茶店のツナサンドとマスターの優士の淹れてくれるコーヒーだった。毒のある優士の言葉に最初はむっとしていた蘭だったが、段々彼の優しさに気づきだして・・・?


●第9話(後半)「本当に分かっているのか?」


蘭 「乗り越えられなかった?」

優士「だから今ここにいるんだ。俺と彼女が付き合っていたのは周知で、でも会社の奴らは彼女とアイツの事を知らないから、戻ってこれてよかったなとか、彼女も喜んだだろ?とか笑って言うんだ。言えるわけない。出張している間に彼女を友人にとられたなんて。だから俺も笑って対応した。心が折れないように必死で頑張った。だが、結局駄目だった。彼女とアイツの事を考えると気が狂いそうになって、彼女とアイツを責めてしまいそうな自分が死ぬほど嫌で・・・恋愛沙汰で会社を辞めるなんて女々しいにもほどがあるな」

蘭 「マスターは会社を去ったのに彼女は会社に残ったの?」

優士「彼女は自分が引き受けていたプロジェクトを、他の人間に引き継いですぐに退職したよ。おなかがでかくなる前にな。その時も寿退社なんじゃなんて噂されて、肩身が狭かった。俺が辞めたのはその後だ。別に残ったってよかった。が、彼女との思い出が多すぎる場所にいるのは辛くてな。

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