名作ドラマ“至高の最終回”の謎を総直撃!(3)「<1991年6月27日・もう誰も愛さない>田中美奈子」

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名作ドラマ“至高の最終回”の謎を総直撃!(3)「<1991年6月27日・もう誰も愛さない>田中美奈子」

 少し目を離すと展開が目まぐるしく変わる…。それが「ジェットコースタードラマ」と呼ばれたジャンルだ。特に「もう誰も愛さない」(91年、フジテレビ系)の衝撃は今も語り継がれるが、主演の一人だった田中美奈子(48)に聞いた。

── 幼なじみの卓也(吉田栄作)と組んで、銀行の同僚だった美幸(山口智子)の家の財産を奪う。それが小百合の役どころで、稀代の悪女でしたね。

田中 同じ制作会社と以前もお仕事をしていて、その時はコメディタッチだったんです。今回はどんな路線かなと思ったら「全員が悪役です」と言われました。中でも私がやる小百合が、先陣を切って悪の部分を引っ張ってもらうと。

── ショックは大きかったですか?

田中 シナリオを見たら美幸を暴漢にレイプさせる、車椅子ごと階段から突き落とす‥‥思わず「私がやるんですか?」と聞き返しました。ただ、ここでためらっていたらドラマにならないと、気持ちを切り替えて撮影に入りましたね。

── スタートと同時に、主要キャストの立ち位置が複雑に入り乱れ、出生の秘密や、善と悪がいつしか入れ代わるような展開が話題になりました。

田中 途中でトイレに立てないとよく言われました。いろんな知り合いに「次はどうなるの?」と聞かれましたけど、そこはグッと我慢して(笑)。私もシナリオをもらうたび「えっ、これからどうなるの?」と楽しみにしていた一人です。

── さて、23.8%を記録した最終回も、二転三転する壮絶な結末。

田中 悪徳弁護士役の伊藤かずえちゃんの死に方は強烈でした!

── バラバラ死体となって、手足や生首が黒いゴミ袋に入れて捨てられる。さすがにDVDやCSでの再放送では「生首ゴロリ」はカットされていましたが。

田中 ドラマの終わり方ってすごく難しいと思うんですけど、これはジェットコースタードラマとしての期待を裏切らなかったですね。登場人物ほぼ全員、死んでしまいましたし。

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